良いこと日記の効果とは?提唱者の論文をもとに心理士が解説!

心理学

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  • 「良いこと日記」を生活に取り入れたいと思っている。
  • 実施の前に、どんな効果があるのか、本当に効果があるのか知りたい。

ポジティブ心理学で注目され、メンタルヘルスや日々の幸福感向上に効果があるとされる「良いこと日記(スリー・グッド・シングス)」ですが、実際の効果が気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、臨床心理士である筆者が、ポジティブ心理学の提唱者であるマーティン・セリグマン博士による論文を読んだうえで、具体的な効果を解説しています。

科学的根拠を示すとともに、「どのような効果があるのか」についても詳しく解説しているので、より理解を深めたうえで、「良いこと日記」を実践できるようになるでしょう。

「良いこと日記」の提唱者による論文をもとに効果を解説!

良いこと日記の効果は本当に科学的に証明されているの?」と疑問に思う方も多いと思います。

そこで、ポジティブ心理学を提唱したアメリカの心理学者、マーティン・セリグマン博士らによる論文をもとに、良いこと日記の効果を解説しました。

セリグマン博士らは、2005年に「American Psychologist誌」にて、「Positive Psychology Progress: Empirical Validation of Interventions.(「ポジティブ心理学の進展: 介入の実証的検証」)という論文を発表しました。

上記論文では、「良いこと日記(Three Good Things)」を含むポジティブ心理学的なエクササイズの効果について、詳しく解説しています。

読者の皆様に分かりやすいよう、噛み砕いて論文の内容をご紹介していきますね。

「良いこと日記」の効果をどのように検証したか?

セリグマン博士らは、「良いこと日記」を含むポジティブ心理学的なエクササイズの効果を検証するため、以下の方法を考案しました。

  • インターネットを用いて、より多くの人々に対して調査を実施
  • 「幸福度を測定する心理検査」「抑うつ感を測定する心理検査」を用いた
  • エクササイズ実施後6ヶ月の期間、幸福感と抑うつ感低減の測定を行った

少し専門的な内容になるので、1つずつ解説しますね。

インターネットを用いて、より多くの人々に対して調査を実施

心理的エクササイズの効果は、調査を行う対象者が多ければ多いほど、より信頼できる結果を得られるとされています。

セリグマン博士らは、インターネットを使ってアメリカの成人411名を対象に、「ポジティブ心理学的エクササイズの提供」「幸福感と抑うつ低減効果の測定」を行いました。

「幸福度を測定する心理検査」「抑うつ感を測定する心理検査」を用いた

研究者が開発した信頼性の高い以下2つの心理検査を使って、エクササイズ実施による「幸福感の増加」「抑うつ低減効果」の程度を確かめました。

  • スティーン幸福指数(Steen Happiness Index, 通称”SHI”)

20項目の質問に回答することで、ポジティブ心理学が提唱している3つの幸福の要素である「ポジティブ感情」「エンゲージメント(没頭)」「意味のある生活」の程度を測定できる。

  • CES-D(米国国立精神保健研究所による抑うつ尺度:通称”セスデー”)

20項目の質問に回答することで、うつ病の症状の有無や程度を測定できる。

例えば、「ダイエット」の効果を確かめるためには「体重計」が必要ですよね。

この「体重計」の役割を果たすのが、上記2つの心理検査だと思ってください。

エクササイズ実施後6ヶ月の期間、幸福感と抑うつ感低減の測定を行った

セリグマン博士らは、ポジティブ心理学的なエクササイズの効果が「どれくらい持続するか」を確かめたいと思いました。

そのため、以下の6時点において、さきほどご紹介した2つの心理検査の実施を、対象者に求めました。

  1. エクササイズ実施前(ベースライン:もともとのメンタルの状態)
  2. エクササイズ実施直後
  3. エクササイズ実施後1週間
  4. エクササイズ実施後1ヶ月
  5. エクササイズ実施後3ヶ月
  6. エクササイズ実施後6ヶ月

例えば、「永久脱毛」の効果を検証するには、施術をする前の体毛の量、そしてその後の体毛の量も継続して測定する必要があるのと一緒です。

エクササイズの内容

セリグマン博士らによる研究では、1週間の間「ポジティブ心理学的なエクササイズ」を参加者411名に行ってもらうことにより、効果を検証しました。

実施したエクササイズは、以下に示す6つです。

  1. プラセボ対照課題:幼少期の思い出

→1週間の間、毎晩自分の「幼少期の思い出」について記入する。

  1. 感謝の手紙

→1週間の間、過去に親切にしてもらったが、ちゃんと感謝を伝えられていなかったと思う人に対して感謝の手紙を手渡す。

  1. 3つの良いこと日記

1週間の間、毎晩その日にうまくいったことを3つ書き、それぞれについて、なぜうまくいったのか、どんなところが良かったのか記入する。

  1. 最良の自分

自分が最も良かった時の出来事について書き、その中で発揮された自分の「強み」について振り返る。また、その「強み」について検討する。

  1. 「性格的強み」を新しい方法で活用する

→インターネットにて、ポジティブ心理学が提唱している「性格的強み」を知るための心理検査に回答し、自分の「性格的強み」を特定する。

→特定した「性格的強み」を、1週間の間「新しい方法」で活かせるよう工夫する。

  1. 「性格的強み」の特定

→「E」と同じく心理検査を受けて「性格的強み」を特定するが、「1週間の間、性格的強みをもっと頻繁に使ってください」という曖昧な指示のみが与えられる。

 上記のうち、青字A. プラセボ対照課題:幼少期の思い出」は、ポジティブ心理学者が「あまり効果がないだろう」と思って̇̇̇̇̇̇̇̇あえて設定したエクササイズです。

あえて効果の期待できないエクササイズを行ってもらうグループを作ることで、「実験しただけで効果があると思い込んでしまう」という「プラセボ効果」を検証できるわけですね。

赤字で示した5つのエクササイズは、いずれもポジティブ心理学者たちが「効果があるのではないか」と目をつけていたエクササイズです。

青字で示したエクササイズの効果がなく、赤字で示したエクササイズの効果がある、という結果になれば、いよいよ「ポジティブ心理学的な介入はちゃんと効果があるんだな」と言えるようになるわけですね。

検証結果

上記でご紹介したエクササイズを、参加者411名にランダムに割り振り、グループごとの効果を統計的に確かめました。

本記事のテーマに合わせて、とくに重要な結果を4つに絞って記載しますね。

「3つの良いこと日記」の効果は、1週間の実施のみで6ヶ月の間持続した

「3つの良いこと日記」を行った人々は、「1週間のエクササイズ」実施後1ヶ月後に「幸福感の増加」「抑うつ感の低減」が認められ、その効果はエクササイズをやめてからも6ヶ月間持続しました。

エクササイズ実施直後は、「感謝の手紙」の効果が最も顕著だった

エクササイズ実施直後に2つの心理検査を実施した人々は、「感謝の手紙」による「幸福感増加」「抑うつ感低減」が最も顕著でした。

しかし、実施後3ヶ月の時点では、「エクササイズ実施前」のメンタル状態に戻ってしまうことが分かりました。

「プラセボ対照課題:幼少期の思い出」は、エクササイズ直後のみ効果を発揮した

ポジティブ心理学者たちが「あまり効果はないだろう」と思ってあえて設定した「プラセボ対照課題:幼少期の思い出」を実施した人々は、エクササイズ実施直後のみ「幸福感の向上」「抑うつ低減効果」を認めました。

しかし、その後の1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後には、もとのメンタル状態に戻ってしまうことが分かりました。

エクササイズを自主的に1週間以上継続した人々が最も幸福になっていた

調査終了後、調査に参加した人々に「1週間のエクササイズ実施期間終了後も、自主的にエクササイズを続けましたか?」と尋ねました。

「はい」と答えた人々の測定結果を再度分析したところ、より長期に渡ってエクササイズを自主的に継続していた人々の「幸福感の向上」「抑うつ低減効果」が顕著であり、長期に渡って持続していることが分かりました。

つまり、エクササイズを継続した人々が、より多くの恩恵を受けていたということですね。

引用:Positive Psychology Progress: Empirical Validation of Interventions.|2005 Jul-Aug;60(5):410-21.Martin E P Seligman, Tracy A Steen, Nansook Park, Christopher Peterson. American Psychologist.

(chat GPTにより原文を和訳)

「良いこと日記」の効果は生活全体に影響する

上記ではポジティブ心理学の提唱者であるセリグマン博士らによる論文を紹介し、「良いこと日記は科学的に効果が検証されている」ということが分かったと思います。

そして、同論文の中で、セリグマン博士らは以下のような主張をしています。

ここ数年で明らかになった重要な事実は、幸福は因果関係を持ち、単に気分が良いだけでなく、さらに多くの利益をもたらすということです。幸福な人々は、健康で、成功し、社会的に活発であり、因果関係は双方向であることが分かっています(Lyubomirsky, King&Diener, in press)

引用:Positive Psychology Progress: Empirical Validation of Interventions.|2005 Jul-Aug;60(5):410-21.Martin E P Seligman, Tracy A Steen, Nansook Park, Christopher Peterson. American Psychologist.
(chat GPTにより原文を和訳)

つまり、「良いこと日記」などのエクササイズを行い幸福感を高めることは、「良い気分でいられる」というだけでなく、仕事での生産性向上や人間関係の改善、行動力の増加など、様々な分野で効果をもたらすということですね。

以下には、「良いこと日記」をはじめとしたポジティブ心理学的なエクササイズを行うことによる代表的な効果を紹介します。

ネガティブな気分を抑制する

上記でご紹介したセリグマン博士らの研究からも分かるように、「良いこと日記」には幸福感を高めるだけでなく、「抑うつ低減効果」があります。

例えば、日々の生活や仕事の中でストレスがたまり、気分が落ち込む日が続いているとします。

「良いこと日記」を継続することにより、ネガティブな気分を抑制できるようになるということですね。

ポジティブ心理学では、「ポジティブ感情にはネガティブ感情を打ち消す効果がある」と言われているのです。

例えば、とても冷たい水(ネガティブ感情)に、熱いお湯(ポジティブ感情)を加えるとどうなるでしょうか。

ちょうど良い温度のお湯が出来上がりますね。

上記で言う「熱いお湯」を作り出すために、「良いこと日記」は有効なのです。

仕事などの生産性を高める

ポジティブ心理学で有名な理論に「拡張–形成理論」と呼ばれるものがあります。

これは、ポジティブ感情を高めることにより行動力や創造性が高まり、結果として個人のリソースが形成される、という考え方です。

例えば、「良いこと日記」を継続することによりポジティブ感情が高まり、仕事においても積極性やアイデア、生産性が高まり、新たなスキルや関係性が構築される可能性があるということです。

ポジティブ感情が「起点」となって、成果やスキルの獲得につながるわけですね。

「仕事に自信が持てない」というお悩みをお持ちの方にも、「良いこと日記」はとてもおすすめなエクササイズです。

詳しくは過去の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。

人間関係が改善する

ポジティブ心理学とも親和性のある心理療法である「認知行動療法」では、思考・感情・行動・身体の4つの要素は互いに影響し合うと考えます。

うまくいっていない時、上記4つの要素に「悪循環」が生じているわけですね。

以下には、「つい部下にきつく当たってしまい、避けられている」という悩みを持つAさんの例を挙げてみました。

<Aさんの例:Before>

  • 状況:職場で部下へのあたりが強く、避けられている
  • 思考:(部下に対して)「もっと自分で考えて動くべき!」「すぐに相談はするべき!」と思っている。
  • 感情:怒り
  • 行動:強い口調で叱責してしまう
  • 身体:身体が熱くなる

とくに、「思考」はより大きな影響を他の要素に与えます。

「良いこと日記」によりポジティブ感情を増やすことで、思考にも影響が生じ、「人それぞれ得意なことや苦手なことはあるよね」と思えるようになるかもしれないですね。

すると、思考が行動に影響し、「優しく丁寧に、正しい仕事の仕方を部下に説明する」という、より有効な行動が増えるかもしれません。

結果的に部下との関係性に変化が生まれ、より信頼関係に満ちた関わりになる可能性があります。

<Aさんの例:After>

  • 状況:部下が気軽に相談や雑談を持ちかけてくれるようになった
  • 思考:「人それぞれ得意なことや苦手なことはあるよね」
  • 感情:穏やか
  • 行動:優しく丁寧に、正しい仕事の仕方を部下に説明する
  • 身体:リラックスしている

「良いこと日記」を書く、という行動を起点として、感情→思考→行動→状況と好循環に変化した例です。

上記のように、人間関係の「悪循環」を「好循環」へと変える効果が、「良いこと日記」により期待できます。

健康・長寿が促進される

ポジティブ心理学の有名な研究として、「修道女研究」があります。

修道院で生活する女性は皆が同じ服装、生活をしていました。

しかし、彼女たちの日記を確認したところ、同じ生活をしていても、日記に記載された言葉の内容は人により異なっていました。

例えば、以下のようなイメージです。

  • 修道女Aさん:「今日も素晴らしい1日がはじまるわ。私はなんて幸せなんでしょう!」(ポジティブ感情高い文章)
  • 修道女Bさん:「今日の朝は牧師さんによるお話があります。午後は讃美歌を歌います。」(ニュートラルな文章)

数十年間に渡る追跡調査を行い、「過去の日記にポジティブな内容の文章を記載していた修道女ほど病気への罹患が少なく、長生きしていた」という結果が導かれました。

つまり、日々「良いところ」に目を向け、幸福感を抱きやすい人のほうが、そうでない人に比べて健康で、長生きする可能性が高い、ということが言えます。

「良いこと日記」の実践は、健康や長寿にも好影響を与える可能性があるわけですね。

「良いこと日記」の書き方

すでにご存知の方も多いかもしれませんが、「良いこと日記」の基本的な書き方について解説します。

やり方はとても簡単で、以下を毎日実践するだけです。

  • 1日の終わりに、その日あった良かったことやできたことを3つ記入する

また、以下の点を意識すると良いでしょう。

  • 夜寝る前に記入

睡眠中に記憶が整理されるので、より効果的にポジティブ感情を高められます。

  • 3つ書く

→少なすぎず多すぎず、「3つ」書き出しましょう。

  • 良かった・できたと思う理由も書く

→余裕があれば、「なぜ良かったのか」「できたのか」という理由も書き出してください。

とても簡単ですよね。

寝る前が難しければ、仕事がひと段落ついたお昼休みや、帰りの電車の中などで行っても良いでしょう。

「良いこと日記」の効果をより高めるポイント

「良いこと日記」の効果をより高めたい方に向けて、意識すると良いポイントを解説しました。

セリグマン博士による論文に記載されている内容を参考にしています。

「継続しやすさ」を追求する

さきほどご紹介したセリグマン博士による論文でも、「良いこと日記を継続した人ほど、より効果を得ていた」ことが分かりましたよね。

また、セリグマン博士は以下のようなことを述べています。

特に注目するのは、課題が個人の日常生活にどれだけ簡単に組み込めるか、そして自己維持のプロセスです。

引用:Positive Psychology Progress: Empirical Validation of Interventions.|2005 Jul-Aug;60(5):410-21.Martin E P Seligman, Tracy A Steen, Nansook Park, Christopher Peterson. American Psychologist.
(chat GPTにより原文を和訳)

つまり、「良いこと日記」を日常生活の中で簡単に実行できる形に組み込み、ルーティーン化させていくことが重要ということです。

個人的には、「アプリ」を活用することで生活の中に劇的に組み込みやすくなると考えています。

過去の記事では「良いこと日記」を習慣化するのに有効なアプリを紹介しているので、参考にしてみてください。

「良かったと思った理由」も記入する

今回の記事でご紹介したセリグマン博士らによる研究では「3つの良いこと日記」がエクササイズとして提供され、幸福感の向上や抑うつ感低減効果があることが報告されていましたよね。

注目したいのは、「エクササイズのやり方をどのように参加者に説明していたか」です。

  • 3つの良いこと日記

1週間の間、毎晩その日にうまくいったことを3つ書き、それぞれについて、なぜうまくいったのか、どんなところが良かったのか記入する

上記の説明でしたよね。

つまり、セリグマン博士らによる研究では「うまくいったこと」だけでなく、「その理由」についても書き出すことが求められていたのです。

提唱者による論文に則り、「良かったと思う理由」も書き出すのが有効と言えるでしょう。

楽しんで取り組む

良いこと日記を「タスク」のように「やらなければならないこと」と思って取り組むのは、あまりおすすめできません。

なぜなら、良いこと日記の目的はポジティブ感情を増やすことにあるからですね。

ポジティブ感情を向上させるには、良かったなと思う出来事を楽しみながら「味わう」姿勢が重要です。

  • 良い気分に浸りながら楽しく取り組む ○
  • タスクだと思ってストイックに取り組む ×

「今日も良いこと日記を書いて良い気分になろう♪」とウキウキした気持ちで続けてみるのがおすすめです。

「感謝日記」も併用する

セリグマン博士による論文では、エクササイズ実施直後の幸福感の向上は、「感謝日記」が最も顕著であったと報告されていましたね。

しかし、3ヶ月後にはもとのメンタル状態に戻ってしまうことが主張されていました。

つまり、「良いこと日記」と「感謝日記」は、それぞれ以下のような強みを持つということです。

  • 良いこと日記:直後の変化は感謝日記ほど顕著ではないが、ジワジワと幸福感が高まり、そして持続する。
  • 感謝日記:実施直後に幸福感が一気に上がる。しかし持続性はさほど高くない。

上記について、セリグマン博士らは以下のような主張をしています。

ポジティブな介入のパッケージにおいては、即座に影響を与える課題(例えば感謝の手紙)と、日常的なルーチンに簡単に組み込める課題を交互に配置することが最適であるかもしれません。

引用:Positive Psychology Progress: Empirical Validation of Interventions.|2005 Jul-Aug;60(5):410-21.Martin E P Seligman, Tracy A Steen, Nansook Park, Christopher Peterson. American Psychologist.
(chat GPTにより原文を和訳)

上記の主張に則るなら、「良いこと日記」と「感謝日記」を交互に行う、基本は「良いこと日記」を継続しつつ、感謝したい出来事があった時のみ「感謝日記」に記入する、などのアイデアが考えられるでしょう。

筆者も愛用している【Awarefy】というポジティブ心理学や認知行動療法に基づくアプリでは、めずらしく「スリー・グッド・シングス(良いこと日記)」だけでなく「感謝日記」も記録できるようになっています。

専門家との共同開発の末にできたアプリなので、セリグマン博士らによる研究内容を参考にしているのかもしれないですね。

Awarefyについては過去の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。

良いこと日記の効果やポジティブ心理学に関するよくある質問

最後に、良いこと日記の効果やポジティブ心理学に関して、よくある質問に対する回答を記載します。

ぜひ、参考にしてみてください。

「良いこと日記」を考えたのは誰ですか?

「良いこと日記」を考えたのは、アメリカの心理学者であるマーティン・セリグマン博士です。

セリグマン博士は1998年に「アメリカ心理学会」の会長に就任し、その際「ポジティブ心理学」に関する研究の必要性を主張しました。

1998年以前の心理学では、「なぜ精神疾患になるのか?」「どのように治療するのか?」など、心理的問題への対応が主な研究テーマでした。

セリグマン博士は心理的問題への介入の重要性、そしてこれまでの成果は認めつつも、それを補完する存在として「より良く生きていくための心理学」が必要であると考えたのです。

「良いこと日記」は科学的に検証された手法ですか?

本記事でご紹介した通り、「良いこと日記」は統計手法を用いた多大なデータの分析により有効性が検証されました。

今回はご紹介できていませんが、2005年にセリグマン博士らにより発表された論文以外にも、数多くの心理学者がポジティブ心理学やポジティブ心理学的介入の有効性について研究を行っています。

アメリカの研究に比べて、日本におけるポジティブ心理学研究は少ない傾向にありますが、国内でも研究は行われています。

ちなみに、日本では金沢工業大学心理科学研究所がポジティブ心理学に関する研究を精力的に行っています。

ポジティブ心理学についてもっと学びたいのですが、おすすめの本はありますか?

ポジティブ心理学の専門書を読んでみることで、飛躍的に理解を深めることができるでしょう。

「良いこと日記がなぜ良いのか?」ということについても、ポジティブ心理学全体の文脈の中で理解できるようになります。

個人的におすすめな書籍を以下に記載します。

上記のうち「ポジティブ心理学入門」は、タイトルに比してやや専門的である印象も個人的には受けました。

個人的に読みやすく、学びが深いと感じたのは、上記のうちマーティン・セリグマン博士による「ポジティブ心理学が教えてくれる”ほんものの幸せ”の見つけ方」と、「オプティミスト(楽観主義者)はなぜ成功するか」です。

ネガティブな感情に向き合うアプローチは間違っていますか?

ポジティブ心理学は、「ネガティブ」を否定する学問ではありません。

精神医学や臨床心理学など、「心の病=ネガティブ」に対応するための学問は非常に発展してきており、実際に成功をおさめてきています。

  • メンタル疾患の発生・維持要因についての研究
  • メンタル疾患に対する介入方法に関する研究

薬物治療や認知行動療法など「ネガティブへの対応」を行うアプローチは実際に効果を発揮し、多くの人々を救ってきているのです。

マーティン・セリグマン博士は、心理学は「なぜ辛くなってしまうのかを考える」だけでなく、「なぜ幸せになるのかを考える」ことも必要なのではないかと主張しました。

ポジティブ心理学は心の病を治そうとする学問と対立するものではなく、補完するものであると言えるでしょう。

自己肯定感が低く、「良いこと」を考えるのがつらいです・・。

「つらい」と感じる場合、今回ご紹介した「良いこと日記」などのポジティブ心理学に基づくエクササイズを無理にやる必要はないので、安心してくださいね。

ポジティブ心理学的なアプローチはメンタル不調への対応として唯一のものではなく、他にも様々な技法があります。

自分の思考と向き合うことがつらいと感じる方におすすめなアプローチは、個人的には「マインドフルネス」をはじめとした「第三世代の認知行動療法」と言われるアプローチです。

自分の思考と向き合うというより、「上手に距離を置く方法」を学べるのが、「第三世代の認知行動療法」です。

とくに「アクセプタンス&コミットセラピー(ACT)」では、思考をあるがままに受容しつつ、自分にとって大切な「行動」を起こしていくことを重視します。

個人的に、とても賛同できて、好きなアプローチだと感じています。

ACT(アクト)について興味がある方は、過去の記事も読んでみてください。

まとめ:「良いこと日記」は効果が検証されたエクササイズ!生活に取り入れてみましょう!

今回の記事では、ポジティブ心理学で注目されている「良いこと日記」の効果について解説しました。

提唱者による論文をもとにして解説したので、納得感を得られた方も多いのではないしょうか。

記事の中でもご紹介したように、「良いこと日記」は継続によってより多くの効果を発揮します。

アプリなども活用しながら、楽しく生活の中に組み込んでみるのがおすすめです。