- 明日も仕事に行くのが不安で怖くて仕方ない
- 少しでも気持ちを楽にしたい
- 長期的には、仕事が不安で怖い自分を変えたい
本記事では、上記のようなお悩みをお持ちの方にとって有益な情報を「心の専門家」である臨床心理士がお伝えしています。
職場では人間関係の悩みや自分自身の業務に自信が持てないなど、多くの葛藤が生じ、「不安」「怖い」と感じてしまうことも多いですよね。
不安感や恐怖感は人として自然な感情なので、自分がおかしいわけでも、もちろん甘えているわけでもありません。
職場で不安や怖い気持ちを和らげる方法や、長期的には仕事の中で不安や恐怖心を感じる自分を変えていく方法についてもお伝えしているので、参考にしてみてください。
記事を読むことで、自分らしく生き生きと働く第一歩を踏み出せるでしょう。
明日仕事に行くのが不安で怖い…即効性のある対処法4つ

まずは、「とにかく明日仕事に行くのが不安で怖い…嫌で仕方ない…」と感じている方に向けて、即効性のある対処法をお伝えしていきます。
具体的には、以下4つが効果的です。
- 仕事が終わった後のホッとした自分をイメージする
- 職場に一歩足を踏み入れればOKと考える
- SNSで同じ悩みを持った方の投稿を見る
- 身近な人に不安や恐怖心を吐き出す
上記の詳細について、詳しく解説していきますね。
読んでみて、やれそうなもの1つで大丈夫ですので実践してみてください。
仕事が終わった後のホッとした自分をイメージする
どんなにストレスフルな1日であったとしても、仕事が終わり、自由の身になる時間は必ず訪れます。
人は頭の中で思い浮かべている思考やイメージによって感情が左右されるので、「仕事中の大変なイメージ」ではなく、「仕事が終わった後のホッとしたイメージ」を思い浮かべることで、少し気持ちが前向きになります。
- 仕事が終わり、自宅でゆっくり一杯やっているイメージ
- 仕事後に美味しいものを食べているイメージ
- ゆっくりとお風呂に浸かっているイメージ
上記のように、自分にとってポジティブな感情が誘発されるような、「仕事後のイメージ」を頭の中に思い浮かべるのがおすすめです。
その「ホッとする時間」を際立たせるために、仕事に行きましょう。
職場に一歩足を踏み入れればOKと考える
「職場に一歩足を踏み入れればOK」と考えると、仕事に行くことへのハードルが少し下がります。
実際はパフォーマンスの発揮を求められることも多いですが、今の自分が弱っている状態なのであれば、とりあえず職場に足を踏み入れるだけでもすごいことだと思いませんか?
職場に行って1日なんとか業務に取り組むことさえ継続できれば、少しずつ状況は良くなっていくことも多いです。
職場に一歩足を踏み入れたら「えらい!」と心の中でガッツポーズをしましょう。
それだけで、あなたの1日のノルマはすべてクリアです。
SNSで同じ悩みを持った方の投稿を見る
X(旧Twitter)などのSNSで「仕事 不安」「仕事 怖い」などと検索すると、多くの方が仕事に対してネガティブな感情を抱いていることが分かるので、ぜひ検索してみてください。
筆者が見た投稿としては、以下のような内容が印象的でした。
- ストレスの理由になっている特定の人の存在が怖い
- 仕事の責任をプレッシャーに感じていて怖い
- 職場の人とコミュニケーションをとることが怖い
- 仕事に自信が持てなくて不安
- 仕事の前から不安になってしまい、ネガティブ思考がとまらない
- 自分が成長できている気がしなくて不安
参考:X(旧Twitter)
上記のような「自分と似た悩みを持った他人の投稿」を読むことで、「悩んでいるのは自分だけじゃないんだな」「一緒になんとか乗り越えよう」と思えるようになり、少し気持ちが楽になります。
身近な人に不安や恐怖心を吐き出す
身近な人に今の不安や恐怖心を話してみるだけで、少し気持ちが楽になることがあります。
相談しても直接問題解決につながる可能性は低いですが、「誰かに悩みを話す」ということ自体に「発散効果」があるのです。
また、話す中で自分の考えが整理されたり、良いアイデアをもらえたりすることもあります。
身近に話せる人がいないと感じる場合は、厚生労働省が運営している「こころの耳」を利用すると、電話・SNS・メールでの相談が無料でできます。
また、より長期的な視点を持って「仕事が不安で怖い自分を変えたい」という場合は、有料ですがオンラインカウンセリングサービスを利用してみるのも1つでしょう。
専門資格(公認心理師や臨床心理士)を持ったカウンセラーが、問題解決を行うサポートをしてくれます。
個人的には、公認心理師のみが登録しているオンラインカウンセリング「Kimochi」がおすすめです。
あなたは一人ではなく、世の中にはサポートをしてくれる味方がたくさんいることを忘れないでくださいね。
仕事が不安で怖いと思う5つの原因

そもそも、仕事が「不安」「怖い」と思う原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
以下には、世の中の多くの人が仕事で不安や恐怖心を感じる原因を記載したので、自分に当てはまるものがないか参考にしてみてください。
職場で怒られそうで怖い
仕事に行くことを「怖い」と感じている場合、より具体的に考えると「怒られることが怖い」と言えることも多いです。
仕事そのものが怖いというよりは、職場に「怖い」と感じる人がいて、その人に怒られるのではないかと不安が高まることが多いのではないでしょうか。
- 厳しくも丁寧に教えてくれる人
- 単に怖い人
上記2つには違いがあります。
厳しくも丁寧に教えてくれる人は、仕事を覚えてもらうことを目的としていますが、単に怖い人は、自分自身の感情をコントロールできずにいるのです。
怖いと感じている人に対して、自分が「どのように感情処理を行うか」が鍵を握っているわけですね。
自分の能力に自信がない
自分自身の業務に対する能力に自信が持てないと、職場に行くのが「不安」「怖い」と感じてしまいます。
仕事に自信が持てない理由として、①実際に把握不足やミスが多い、②ネガティブ思考が強い、の2つが考えられます。
①に関しては言われると胸が痛いポイントではありますが、少しずつ改善していくことが可能です。
②に関しては、ネガティブ思考は「習慣」なので、少し専門的なアプローチが必要になります。
仕事に自信が持てないというお悩みに関しては過去の記事でもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
職場で萎縮してしまっている
周囲の人の様子が気になってしまったり、周囲から自分に向けられる評価が気になってしまったりと、「感受性が強い」傾向にある方は職場で萎縮してしまい、「不安」「怖い」と感じてしまうことも多くなります。
職場で萎縮してしまう方の多くは「自分に能力がないから萎縮してしまう」と考えてしまいがちなのですが、実際は「萎縮してしまうから能力を発揮できない」ケースが多いです。
まずは、職場で萎縮してしまう自分にアプローチする必要があるわけですね。
仕事での「萎縮」については過去の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
ネガティブに考える傾向が強い
仕事中にネガティブ思考がたくさん浮かんできていると、「不安」「怖い」という感情が強くなってしまいます。
認知行動療法と呼ばれる心理学の分野では、思考(=どのように考えるか)が感情(=どう感じるか)を決定すると考えます。
例えば、「自分はきっと失敗するだろう」という思考を抱くと、その後の感情は「不安」「恐怖心」などになるわけですね。
仕事中のネガティブ思考への対処法については過去の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
職場の人間関係が悪く安心して仕事ができない
職場の人間関係が悪いと、安心して仕事に取り組めず、「不安」「怖い」などの感情が高まってしまいます。
例えば、以下のような職場は不安感や恐怖心が強くなるでしょう。
- 職場内で攻撃的な言動や行動が多い
- 機嫌悪く仕事に取り組んでいる人が多い
- パワハラやいじめ が横行している
- 人間関係がもつれており、陰口が絶えない
とくにパワハラ やいじめが横行している場合は、その職場に適応できるように頑張るのではなく「自分の身を守る」のが最優先になります。
迷わず、会社の人事や公的相談窓口(例えば厚生労働省の「こころの耳」)などに相談しましょう。
仕事が不安で怖いと思いながら働くリスク

仕事に対して不安や恐怖心を強く抱いたまま働き続けると、以下のようなリスクが生じてきます。
- 健康を損なう
- 自分本来の力が発揮できない
- プライベートでも嫌な気分になる
- 自尊心が低下してしまう
以下に詳しく解説するので、参考にしてみてください。
健康を損なう
仕事に対して強い不安感や恐怖心を抱いたまま働き続けると、以下に示す精神疾患のリスクが高まってしまいます。
- 適応障害:気分の落ち込みや不安、身体症状、睡眠障害などが生じるが、ストレスの原因から離れることで症状が改善することが多い。
- うつ病:気分の落ち込み、興味の減退、過食または食欲不振、睡眠障害が持続し、ストレスの原因から離れても症状が続く。
- 不安障害:パニック症、強迫性障害、社交不安症、全般性不安障害などがある。不安を誘発するような「思考」と、その不安を持続させてしまうような「行動」を続けてしまうのが特徴。
厚生労働省が運営している「こころの耳」では、「5分でできる職場のストレスセルフチェック」を無料で提供しています。
回答の結果ストレスレベルが危険レベルにあった場合は上記でご紹介した精神疾患のリスクが高まっているので、心療内科や精神科を受診するのがおすすめです。
診断書を医師に書いてもらい、休職をする選択肢もあります。
引用:こころの耳|厚生労働省
自分本来の力が発揮できない
仕事に対する不安や恐怖心が強くなると、自分本来の力が発揮できなくなり、結果として業績に影響し、さらに自信を失ってしまう悪循環にはまってしまいます。
不安や恐怖心が強まっているとき、脳内では「扁桃体」という恐怖心を司る部位が過活動になっています。
扁桃体が過活動になっているとき、冷静な判断や思考を司る「前頭前野」の働きは抑制されてしまうのです。
例えるなら、学校の授業中に「防災ベル」がずっと誤作動で鳴っている状態ですね。
防災ベルが鳴っている間、授業の内容に集中することは困難で、テストの成績も悪くなるでしょう。
まずは防災ベルの誤作動を直すのが重要なのと同じように、「不安」「恐怖心」に対処して、正常な脳の働きを取り戻す必要があるのです。
プライベートでも嫌な気分になる
「不安」「恐怖心」は自分の中で生じている感情なので、仕事が休みの日でも持続してしまうことがあります。
「プライベートだから切り替えよう」と頭では思っていても、つい仕事に関する不安が頭をよぎってしまい、せっかくの休日を台無しにしてしまうわけですね。
本来自由な時間であるはずのプライベートにまで「仕事の嫌な感情」が入ってくるのは、とてもつらいものです。
自尊心が低下してしまう
仕事に対する不安や恐怖心が強いと、「こんな感情になっている自分は弱いんだ」と思ってしまうようになり、自分全般への自信を失ってしまいます。
次第に、「自分には価値がないんだな」と思うようになり、自尊心が低下してしまうわけですね。
しかし、仕事は「自分」を構成しているパートの一部にすぎません。
仕事が上手くいっていなかったとしても、自分には他にも様々なパートがあることを忘れないことが重要です。
仕事が不安で怖い自分を変える方法

仕事が不安で怖いという悩みを長期的な解決につなげるには、「考え方」や「行動」にアプローチしていく必要があります。
本記事では「考え方編」と「行動編」の2つに分けて解説しているので、ぜひ実践してみてください。
「考え方」編
心理学の一分野である認知行動療法では、どのように考えるか(=思考)が、その後の感情を決めるとされています。
つまり、仕事中に不安や恐怖心が強くなるということは、それらを誘発するような「ネガティブ思考」が根本にあるわけですね。
以下には、「考え方」に焦点を当てた解決策を記載しました。
まずは「不安」「怖い」という気持ちを受け入れる
不安感や恐怖心を克服するファーストステップは、不安や恐怖心を受け入れることです。
不安や恐怖心などのネガティブな感情は、なくそうと思えば思うほど強くなってしまうという性質があるのです。
- 「仕事中に不安や恐怖心を感じていてはいけない」
- 「冷静に仕事ができるようにならなくては」
上記のような思考は認知行動療法では「すべき思考」と呼ばれ、かえってネガティブ感情を強くしてしまいます。
まずは「不安を感じていてもよい」「怖くてもよい」と自らのネガティブ感情を受け入れてあげることで、かえってそれらの感情は扱いやすくなるのです。
前向きに考える練習をする
仕事中に前向きに考える練習を行うことで、不安や恐怖心は自然と弱まっていきます。
認知行動療法では、ネガティブな思考がネガティブな感情を生み出すと考えることは、先ほどご紹介しましたよね。
ここで、思考と感情の違いを以下に記載します。
- 思考:ものごとをどう認識しているか。頭の中でつぶやいている言葉。
例)「明日の会議では、自分は何も意見を言えず、後で上司から怒られるだろう」
- 感情:思考の結果生じる「気持ち」のこと。「嬉しい」「悲しい」など一言で表せる。
例)不安、恐怖心
仕事中に不安や恐怖心が強い場合、それらを誘発するような思考がたくさん浮かんできているはずなのです。
以下には、仕事中に浮かんでくるネガティブな思考の一例を記載しました。
<仕事に関するネガティブな思考の一例>
- 「今の悪い状況がずっと続くのだろう」
- 「自分は仕事ができない人間なんだ」
- 「もしトラブルが起きたら、自分一人では絶対に対応できない」
- 「今日もきっと上司から怒られるだろう」
上記の思考は「習慣」なので、前向きな思考の練習をすれば、例えば以下のように考えられるようになります。
<仕事に関する前向きな思考の一例>
- 「職場環境は変わっていく。時間が経てば少しずつ良くなるだろう。」
- 「得意な作業と苦手な作業がある。得意を伸ばして苦手を1つずつ克服していけば、頼れる存在になるだろう。少しずつ、自分のペースでいこう。」
前向きな思考を身につければ、自然と不安や恐怖心が和らぎ、パフォーマンスにも良い影響が出るので、ぜひ練習してみてください。
また、仕事中のネガティブ思考については過去の記事でも解説しているので、参考にしていただけると嬉しいです。
仕事に行くメリットを考える
仕事に行くメリットをあえて考えてみることで、仕事に対するネガティブ感情が中和され、少し気持ちが楽になることがあります。
例えば、「給料をもらえる」ということ以外に、「仕事に行くこと」には以下のようなメリットがあるのではないでしょうか?
<仕事に行くメリットの一例>
- 生活リズムが一定になる
- 人と会うのでコミュニケーションの練習になる
- 新しいスキルが身につく
- 社会的信頼を持ってもらえる
- 税金や保険料の手続きは会社がやってくれるので手続きが面倒じゃない
- 車や住宅ローンの審査に通りやすい
- 会社に勤めている安心感がある
実は、給料以外にも仕事から受けている恩恵はたくさんあるわけですね。
メリットを意識することで、仕事に対するネガティブな感情が和らぐ可能性があります。
長期的な視点で考える
長期的な視点で自分の成長を捉えると、少し気持ちが楽になり、エネルギーが湧いてくることがあります。
今は把握できていないことやできないことがあって不安を感じていたとしても、時間の経過とともに自然と理解が深まり、できることも多くなっていきます。
理解していることやできることが増えると、自然と不安は弱まっていくでしょう。
「今日1日の中で失敗しないこと」に執着しすぎず、「長期的に見て、自分はどのようなスキルを身につけたいのだろう?」と考えるようにすると、小さなことでネガティブな感情に支配されることが少なくなります。
「失敗」のとらえ方を変える
失敗することに過度な恐怖心を抱いていると、仕事中も常に不安な気持ちに支配され、パフォーマンスも発揮しにくくなってしまいます。
- 「失敗は絶対にしてはいけない」
- 「失敗は悪」
上記のように考える代わりに、以下のように失敗への捉え方を変えてみるのがおすすめです。
- 「失敗」は再発予防策を考える機会になる
- 再発予防策を考える過程の中で、新たなスキルが身につく
上記のように考えると、失敗にも良い側面があることに気づくでしょう。
失敗の捉え方を前向きに変えることで、失敗そのものへの恐怖心が減り、恐怖心に追われるようにして仕事に臨むことが減ります。
小さな目標を設定し、目標達成のために仕事をすると考える
「失敗しないこと」「怒られないこと」を目標にするような考え方は心理学では「回避思考」と呼ばれ、不安と隣り合わせの日々になってしまいます。
目標に向かう、という「接近思考」を意識したほうが気持ちが楽になり、リラックスした気持ちで業務に臨めるようになるのでおすすめです。
ポイントは、今日1日の業務の中で達成したい「小さな目標」を決め、その目標を達成するために仕事をすることです。
「怒られないために頑張る」ではなく、「小さな目標達成のために頑張る」と考えるようにすると、不安や恐怖心は自然と減っていきます。
多くの選択肢があることを心得ておく
今の職場で働くこと以外にも、世の中には多くの仕事があります。
「この職場で上手くやれないなら自分は終わりだ…」と思ってしまうと、不安や恐怖心が必要以上に高まってしまうので注意が必要です。
今の職場環境がたまたま合っていなかったり、仕事内容が自分に合っていないだけなのかもしれません。
例えば、今の職場で働く以外にも以下のような選択肢があります。
- 転職して新しい会社に勤める
- 部署異動を希望する
- ハローワークの職業訓練に申し込み、新たなスキルを身につける
- スキルを身につけてフリーランスを目指す
「選択肢はたくさんあるんだ」ということを心得ておけば、今の職場で上手くいかないことがあっても、必要以上に不安や恐怖心を抱いてしまうことは少なくなるでしょう。
「行動」編
上記では、仕事中の不安や恐怖心に対して「考え方」の側面から対処する方法をお伝えしました。
次に、おすすめの「行動」についても解説していきます。
思考と比べて行動はすぐに実践しやすいので、まずは行動からアプローチするのも1つでしょう。
自分の現在のメンタル状態を把握する
仕事に対して不安や恐怖心が強まっている場合、メンタル面が危険な状態にあるケースもあります。
メンタル面の健康度が下がっているときには正常な判断がしづらくなるので、まずは自らの状態を把握するのが重要です。
厚生労働省による「5分でできる職場のストレスセルフチェック」に回答し、現在の自身の状態を把握しましょう。
また、仕事でメンタルがきついと感じているときの対処法については以下の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
「不安」「怖い」と感じる理由を書き出してみる
不安や恐怖心を感じている理由を書き出すことによって、ネガティブ感情を引き起こしている原因を客観的に眺められるようになります。
具体的には、以下の例に沿って不安・恐怖心をを感じる状況や理由、対処法を書き出してみましょう。
- 不安・恐怖を感じる状況:(例)苦手な上司が隣で作業をしている
- 不安・恐怖を感じる理由:(例)自分の業務についてダメ出しをされることが多い
- 対処法:上司から言われたことをメモにとり、次はダメ出しされないように対策を立てる。一度お手洗いに行き、気持ちを切り替える。
上記の例のように明確に状況や不安・怖いと感じる理由、対処法を書き出すことによって次のアクションが見えるため、「得体の知れない不安・恐怖心」に悩まされることが少なくなります。
人は、よく分からないものに対して不安や恐怖心を感じやすい生き物です。
だからこそ、不安・恐怖を感じる理由を分析することで「知っているもの」になり、さほど驚異ではなくなるわけですね。
信頼できる人に相談する
信頼できる人に仕事で不安・恐怖心を感じていることを相談することで、以下2点のメリットを得られます。
- 話すことで気持ちが楽になる
- 具体的な解決につながる可能性がある
以下には、相談できる人の一例を記載しました。
- 家族や友人
- 信頼している同僚
- 上司やマネージャーなど
- 社内の人事担当者
上記のうち、家族や友人、信頼している同僚などに相談する場合、「話すことで気持ちが楽になる」というメリットを得られやすくなるでしょう。
上司やマネージャー、社内の人事担当者に相談する場合は、「具体的な解決策につながる」可能性が高くなります。
| 話すことで気持ちが楽になる | 具体的な解決につながる | |
| 家族や友人 | ◎ | △ |
| 信頼している同僚 | ◎ | △ |
| 上司やマネージャー | △ | ◎ |
| 社内の人事担当者 | △ | ◎ |
気持ちを楽にしたいのか、具体的な解決を求めているかによって効果的な相談相手が変わってくるので、使い分けてみるのもおすすめです。
最も良くないのは、自分だけで抱えてしまい、誰にも相談しないことです。
「相談できる人がいない」と感じる場合は、公的な相談サービスや民間のオンラインカウンセリングを利用してみましょう。
<公的な相談サービスの一例>
- 「こころの耳」(厚生労働省)
<民間のオンラインカウンセリングの一例>
スキルアップに集中する
仕事で「不安」「怖い」と感じたときには、自分のスキルアップに集中することを意識してみるのも1つです。
職種によって異なりますが、例えば以下のようなスキルを身につけることに集中できます。
- PCスキル
- ソフトの活用スキル
- 営業スキル
- マーケティングスキル
- コミュニケーションスキル
- 自分が関わっている業務に関する専門スキル
職場環境は変化していきますが、自分が苦労して身につけたスキルは一生ついてきます。
「スキルアップに集中しよう」と少し割り切って考えることで、不安や恐怖心が入ってくる隙がなくなり、安定した気分状態で業務に向かうことにもつながるのです。
不安を感じたときの対処法をストックしておく
ストレスを感じたときの具体的な対処法のことを、心理学では「ストレスコーピング」と呼び、例えば以下のようなものがあります。
<職場でできるストレスコーピング>
- 深呼吸をする
- 軽く目を閉じて気持ちを落ち着かせる
- 窓の外を眺める
- 飲み物を飲んだりお菓子を食べたりして気分転換する
- 仲の良い同僚と軽い雑談をする
<プライベートでできるストレスコーピング>
- 運動する
- ゆっくりお風呂に浸かる
- 美味しいものを食べにいく
- 旅行に行く
- 友達と遊ぶ
- 趣味に没頭する
普段からストレスコーピングをストックしておくと、いざストレスフルな状況になったときに「ストレスコーピングがあるから大丈夫」と思えるので、落ち着いて対処できるようになります。
仕事への不安・恐怖と上手に向き合うにはアプリがおすすめ!

本記事では、仕事への不安や恐怖への具体的な対処法を解説してきましたが、より大きなポイントは以下の2点です。
- より柔軟に考える練習をする
- 不安や恐怖を感じたときの対処法(ストレスコーピング)をストックしておく
とくに、仕事中のネガティブ思考が原因で不安や恐怖心が強まってしまうことは多く、ネガティブに考える癖は他の仕事に転職したとしても続いてしまうリスクがあります。
筆者も愛用している【Awarefy】というアプリは認知行動療法の理論をもとに専門家が開発に携わっており、記録を続けることで少しずつ柔軟な思考を育てていくことができます。
ストレスコーピングをリストとしてまとめておける機能も搭載されており、本記事でご紹介した内容を1つのアプリで完結できるのが魅力です。
AIが記録をもとに「気づき」を提供してくれるので、仕事で不安や恐怖心を感じてしまう根本的な原因を自己分析することにも役立ちます。
興味がある方は、過去の記事も読んでみてください。
仕事が不安で怖いときのNG行動

仕事が不安で怖いと感じたとき、好ましい行動とそうでないものがあります。
以下には、不安や恐怖心が強まってしまったとしても避けたほうが良いことを記載しました。
自分を責め続ける
仕事で不安や恐怖心を感じたとしても、「こんな風に感じてしまう自分は弱いんだ…」「自分は甘えているんだ…」と自分を責めてしまうことはおすすめできません。
自分を責めることによりネガティブな思考が加速してしまい、本来なら少しずつ状況がよくなるチャンスに恵まれても、自らそのチャンスを遠ざけてしまうようになるのです。
自分を責める思考が継続することにより、うつ病や適応障害、不安障害などのメンタル疾患発症リスクも高まってしまうので、注意が必要です。
攻撃的な態度をとる
仕事で不安や恐怖心が高まると、「自分を守らなければ」という思考が強くなることがあります。
「怒り」の背後には不安があることが多いわけですね。
例えば、ミス を指摘されたときなどに自分を否定されたような気持ちになってしまい、ぶっきらぼうな態度を取ってしまうことなどもあるかもしれません。
しかし、攻撃的な態度を取ることにより人間関係が悪化し、仕事に対する不安・恐怖心がより強くなってしまうケースが多いので、一度深呼吸をして、冷静に対応するのが重要です。
無断欠勤をする
仕事に対する不安や恐怖心が高まると、「どうしても今日は仕事に行きたくない…」と思ってしまうこともあるでしょう。
しかし、無断欠勤をすると自分自身の立場がより危うくなってしまうので、注意が必要です。
日本の企業で従業員を解雇するハードルは非常に高いですが、無断欠勤があった場合は「懲戒解雇」のリスクがあるのです。
解雇をされてしまうと今後の転職活動にも悪影響が出てしまうので、何としても避けたい所ですね。
仕事への不安や恐怖心が強くて体調不良が出ている場合、会社に体調不良の旨を説明し、現状を説明して休職制度を利用するのも1つです。
電話での連絡が怖いと感じる場合は、メールや社内で使っているチャットなどでも良いでしょう。
とにかく、上長に体調不良の旨を伝えたうえでお休みすることが重要です。
転職をする場合のおすすめ3ステップ

現在の仕事内容や職場環境が合っておらず「不安」「怖い」と感じている場合、転職を選択するのも1つです。
不安や恐怖心への対策を行ったうえで転職活動を行うことで、転職先で安心して働くきっかけになります。
以下には、仕事で不安や恐怖心を感じている方が転職をする場合の3ステップを解説したので、参考にしてみてください。
ステップ①:仕事で「不安」「怖い」と感じた理由を分析
まずは、現在の仕事の中で不安や恐怖心を感じている理由を分析してみましょう。
具体的には、不安や恐怖心を感じている理由を、箇条書きで紙に書き出してみるのがおすすめです。
例えば、以下のように書いてみましょう。
- 上司から怒られるのが怖い
- 取引先とのやりとりが不安
- 電話対応に苦手意識がある
- 把握できていない業務が多くて不安
- 周囲からの評価は低くないが、悪い予測ばかり立ててしまう
上記のように書き出した後、どのような要素が自分の不安や恐怖心につながっているのか、抽象化して考えてみましょう。
例えば、以下の例のようになります。
- 上司から怒られるのが怖い
→高圧的な態度の人と一緒に働きたくない。
- 取引先とのやりとりが不安
- 電話対応に苦手意識がある
→慣れていない人とのコミュニケーションが苦手。
- 把握できていない業務が多くて不安
→業務の把握不足が仕事全般の不安につながっている可能性がある。
- 周囲からの評価は低くないが、悪い予測ばかり立ててしまう
→ネガティブに考える習慣が自分の足を引っ張ってしまっている。
次に、抽象化した内容に関して、具体的な対処法を考えていきます。
- 高圧的な態度の人と一緒に働きたくない。
→転職活動の際、職場見学を希望して職場の雰囲気を観察する。
- 慣れていない人とのコミュニケーションが苦手。
→外部との接触が少ない求人に応募する。
- 業務の把握不足が仕事全般の不安につながっている可能性がある。
→入社と同時に、業務内容をすべて書き出し、自分でマニュアルを作成する。把握不足の業務があれば上司に適宜確認し、マニュアルを更新する。
- ネガティブに考える習慣が自分の足を引っ張ってしまっている。
→転職する前の段階から、認知行動療法のアプリを活用して柔軟な思考の練習をしておく。
不安や恐怖心がどのような場面で生じるかを抽象化して考えることで、次の転職先としてどのような環境を選ぶのが良いか、どのような対策を立てるのが有効か理解できるので、とてもおすすめです。具体的に考えることが「安心」につながっていくのです。
ステップ②:「強み」を活かせて「弱み」が出にくい仕事を探す
転職活動をする際に重要なのは、自分の「強み」が活かせて、弱みが顕在化しにくい仕事を選ぶことです。
例えば、人と接することに苦手意識があるものの、コツコツ集中して作業するのが得意な方は、営業職やサービス業よりも事務職や研究職などが向いていますよね。
強みを活かすことにより成果が出やすくなるだけでなく、強みが活かせているときには前向きに考える傾向やポジティブ感情が増えるので、リラックスして仕事に臨むことにもつながります。
得意なことをしているときのほうが、苦手なことをしているときよりも不安を感じにくく、リラックスしますよね?それと同じことが、仕事にも言えるのです。
筆者は、自分の「強み」を見つけ、理想のキャリアを構築していくための5日間完結型カウンセリングを提供しています。
ご興味のある方は以下の記事を読んでみてください。
ステップ③:転職後に向けてスキルを身につける
自己分析を行う中で自分に合う業界や仕事内容が分かってきたら、転職をする前に「スキル」を身につけておくのがおすすめです。
実際に転職する前にスキルを身につけておくメリットを以下に記載しました。
- 適性を確かめることができる
- 転職後に安心して業務に臨める
事前にスキルを身につけておくと、その過程の中で向き不向きを確かめることにつながります。
いざ転職してから「やっぱり合わなかった…」という事態を予防できるわけですね。
また、少しでもスキルを身につけたうえで転職すれば、未経験業界であってもよりスムーズに業務に適応しやすくなり、安心感につながります。
仕事が不安で怖いという悩みをお持ちの方のよくある質問

最後に、仕事が不安・怖いというお悩みをお持ちの方のよくある質問を記載したので、参考にしてみてください。
退職代行サービスを利用するのは有効ですか?
退職代行サービスの利用がおすすめなのは、以下2点のケースです。
- 社内でハラスメントを受けている
- 上司に退職希望を出しても応じてくれない
上記2点に該当する場合、現在の会社は悪質である可能性が高いです。
基本的に企業は従業員による退職希望を阻むことはできず、法的には14日前に退職を伝えることで、勤務を終了することができます。
ハラスメントや退職の拒否など、悪質な対応の場合は、法的な根拠ももとに対処してくれる退職代行サービスを利用するのも1つでしょう。
ただ、上記2点に概要しない場合、退職の旨を自ら伝えるのがおすすめです。
なぜなら、退職を伝えるのは勇気がいることだからこそ、コミュニケーションのトレーニングになるからですね。
次の会社に転職した後も、退職時に「伝え方」で工夫したことを活かせるはずです。
仕事が不安で怖いならすぐに転職をしたほうが良いですか?
現在の仕事で不安や恐怖心を感じる場合、職場環境が劣悪である場合を除いて、自分自身の「ものの捉え方」や「行動」に不安や恐怖心を高めてしまうような「癖」があるケースも多いです。
もちろん職場環境が理由で不安や恐怖心が強まってしまうケースはありますが、「100%環境のみが原因」ということは少ないかもしれないですね。
- 自分自身についてネガティブに考えてしまう傾向がある
- 自分に自信が持てない
- 職場の人に相談するのが怖い
上記のようなお悩みがある場合は、自分の「内側」に根本的な原因がある可能性もあるので、少しずつ「ものの捉え方」や「行動」を変化させていくのがおすすめです。
職場での思考や行動の柔軟性を高めていくのにおすすめなのは、個人的にはアプリの活用です。
アプリであれば気軽に記録を続けられますし、コストパフォーマンスも非常に高いからですね。
過去の記事ではメンタルヘルスにおすすめのアプリをおすすめしているので、参考にしてみてください。
パワハラや嫌がらせを受けている場合、どう対応したら良いですか?
現在パワハラ や嫌がらせを受けていて悩んでいる場合、自分自身の健康を損なってしまう可能性のある危機的な状況と言えます。
以下に記載する順番で、速やかに対応しましょう。
- パワハラや嫌がらせの内容を記録する
- 会社の人、あるいは外部機関に記録をもとに相談する
まず、社内でパワハラ や嫌がらせを受けている場合、記録を取ることがとても大切です。
記録には、以下の内容を客観的事実として記載しましょう。
- いつ、どこで問題行動(言動)が生じたか
- 問題行動(言動)の内容
自分の主観ではなく、いつ、どこで、何があったかを記載しておくのが重要なわけですね。
そして、記録をもとに会社の人事課や上長などに相談をしましょう。
人事課や上長などの対応が十分と思えない場合、厚生労働省による総合労働相談コーナーなどに相談してみるのも1つです。
すでに体調を崩している場合、どうしたら良いですか?
仕事上での不安や恐怖心は、メンタルを消耗させてしまうことにつながり、うつ病や適応障害、不安障害などの精神疾患のリスクを高めてしまいます。
現在すでにメンタル面の調子が優れないと感じている場合、まずは精神科や心療内科を受診し、医師の意見を聞いてみるのが重要です。
社内に休職制度がある場合、医師から診断書をもらい、休職を開始するのも1つです。
休職に抵抗感がある方もいらっしゃるかもしれませんが、精神疾患は悪化すればするほど治療に時間がかかってしまい、長期的にはキャリアに大きな影響を与えてしまいかねません。
「今休むこと」が、長期的なキャリア形成にとってはプラスとなることも多いので、やはり健康第一に考えることが重要なのです。
まとめ:仕事が不安で怖いのは人として正常な反応。改善は少しずつでOK

今回は、仕事が不安で怖いというお悩みを持つ方に向けて、具体的な対処法を解説しました。
最後にお伝えしたいのは、仕事に対して不安や恐怖心を感じるのは人として正常な反応であり、決して恥ずかしいことではないということです。
適度な不安や恐怖心が生産性を高めてくれることはあるものの、過度な不安や恐怖心が出ている場合は、精神疾患のリスクも高まってしまうので注意が必要です。
本記事でもご紹介した内容を実践し、少しずつ「安心して働ける自分」を構築していっていただけると嬉しいです。
