こんにちは!臨床心理士のにっしーです!今回は、ストレスを発散する方法について解説していきたいと思います。ただ、僕がおすすめしたいのは、単発的にストレスを発散するのではなく、持続的に、ストレスをためないようにすることです。生きていると、どうしてもストレスをため込んでしまうことってありますよね?しかし、ストレスは自分で対処し、最小限に抑えることができるものでもあります。それでは、1つ1つ解説していきますね!
1. レジリエンスを身に着ける

レジリエンスとは、「心の弾力性」や、「自己治癒力」のことを言います。例えば、空気の入った風船を指で押しても、指を離せばすぐに元に戻りますよね?このような弾力性が、人の心にも備わっていると考えられているのです。
では、心の弾力性を身に着けるにはどうしたら良いのでしょうか?ここでは、レジリエンスを鍛えるための2つのおすすめ方法を紹介していきます。
1-1. ものごとの捉え方を見直す

うつ病や不安に効くことで有名な認知行動療法の第一人者であるベック博士によると、感情は認知(ものごとをどう捉えるか)によって決まるとのことです。例えば、仕事でミスをしてしまったとしましょう。ある人は「もうダメだ。自分は何も出来ない、無能な人なんだ」と考えますし、ある人は、「次に生かそう!」と考えます。後者の「前向きに考える人」は、嫌な気分を持続させることが少ないためダメージが少なく、レジリエンスが高い人と言えるでしょう。
認知行動療法に興味を持った方は、こちらの記事も併せて読んでいただくと理解が深まります!
ものごとをついネガティブに捉えてしまう人には、「自分の思考を紙に書き出してみる」ことをおすすめします。自分の思考を紙に書いたら、「この思考に極端なところはないかな?自分を責めすぎているんじゃないかな?」と自問してみてください。そして、もっと前向きな思考を思いついたら、新たな思考も書き出してみてくださいね。少しでも、気分が変わるはずです。
自らの思考に気づき、気分をコントロールする方法については、過去の記事に詳しく書かれているので、よければこちらもご覧ください。
1-2. 自分のお気に入りの場所を見つけておく
自分だけのお気に入りの場所を見つけておくのも、レジリエンスを高めるのに効果的かもしれません。カフェ、レストラン、公園、神社、どんなところでもOKです。自分が「落ち着くな〜」と思える「隠れ家」を確保しておき、ストレスが溜まってきていると感じたら、そこでゆっくり自分と向き合う時間をとってみてください。仕事がストレスである場合、仕事場の近くにちょっとした隠れ家を持っておくのも良いかもしれません。
あと個人的に、休憩時間に音楽を聴くこともおすすめしたいと思います。音楽を聴くことで気持ちがリラックスし、元気を取り戻すことが出来ます。もしよければ、以下の記事で「落ち込んだ時のおすすめ曲」を紹介しているので、聴いてみてください♪
2. 自分の長所を生かすことに集中する

ストレスをためこまないようにする為には、「自分の長所が生きる場所」に身を置くことも大切です。まず、世の中に完璧な人などいない、ということを心に留めておきましょう。「苦手なこと」の克服に時間を使っている間に、人生は終わってしまいます。
ペンギンを例に出してみましょう。ペンギンは、空を飛ぶことも出来ないし、陸上では足が遅いですよね。しかし、ひとたび海の中に入ると、ものすごい速さで泳ぐことが出来ます。空を飛んだり、速く走ったりするために努力するよりも、泳ぐことに磨きをかけ、より多くの魚を獲る方が理にかなっています。
これは人間にも言えることであり、仕事や人生で成功し、幸せに生きるためには、自分は何が得意なのかを認識し、「自分の得意ゾーン」の中で時間と労力を費やすことが何よりも重要です。
ここで、「自分の得意なことが分からない」という方に向けて、おすすめの良書を2冊ご紹介します。
2-1. やりたいことの見つけ方
これは、自分のやりたいことを、「好きなこと」「得意なこと」「大事なこと」の3つの軸から考え、発見する為の本です。「得意なこと」を見つけるプロセスは、この本の中でもとても重要視されています。ぜひ、本の中の質問に対して回答を書き込みながら、読み進めて行ってください。この類の本は、読むだけではダメです。自分で書き、やってみて、初めて効果が現れるのです。
2-3. さぁ、才能に目覚めよう
~STRENGTHS FINDER2.0~
続いてこちらです。この本は、アメリカ心理学会の「強みの心理学の父」として知られるドナルド・O・クリフトンによるストレングスファインダーを紹介した本であり、本の付録として添付されているコードを入力し、実際にネット上で試験を受けることが出来ます。
ストレングスファインダーは、度重なる統計分析と膨大なデータから導き出された自己分析ツールなので、かなりの信頼性を期待することができます。検査の実施に30分ほどかかるのですが、質問項目が多いほど、より詳細な分析が可能とも言えます。かなりの精度で自分の強みがわかる為、かなりおすすめです!
3. なるべく笑顔で
辛い時こそ、表情だけでもいいので、なるべく口角を上げることを意識しましょう。心理学の有名な理論に、「ジェームズ・ランゲ説」というものがあります。これは、「人は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのである」という言葉で有名な理論であり、「嬉しい」「悲しい」などの情動は、「身体感覚→中枢神経による認識」のプロセスを経て生じることを示した説です。
・スキップをすると実際に楽しい気分になる
・泣き真似をすると本当に悲しくなってくる
といったように、身体の動きが原因で、気分が変わるということは何となくイメージできるのではないでしょうか。この理論からいっても、辛い時こそ笑顔を意識することで、気持ちを前向きにしていくことができるのです。
3-1. 笑顔が「良い気分」を作ることを示した実験

笑顔が良い気分を作ることを実証した実験があるので、少し紹介してみたいと思います。
<実験手続き>
①「顔の筋肉と心拍数についての実験」とウソをつき、被験者を集めた。
②Aグループには、鏡の前で「しかめっ面」を持続してもらい、Bグループには、鏡の前で「笑顔」を持続してもらった。
<結果>
アンケートの中に「今回の実験は楽しかったですか?」という項目を入れておいたところ、しかめっ面をしていたAグループの人たちは「つまらなかった」と答える人が多く、笑顔を作っていたBグループの人たちは「楽しかった」という意見が多かった。
この実験結果の理由として、研究者は脳の中で、「笑顔を作っている今」と、「楽しかった記憶」が結びつき、本当に楽しい気持ちになったと解釈しているようです。
笑顔を作ると、本当に前向きな気持ちになるのは、実験でも確かめられていることなんですね!もちろん、悲しい時には悲しみに浸ることも重要です。しかし、その状態が癖になってしまわないよう、ある程度のところで笑顔を作り、気持ちを切り替えることも重要かもしれませんね。
4. 休み明けは、「4割」から始める
スポーツをする時、まずは軽く走ったり、ストレッチをしたり、ウォーミングアップからはじめますよね。では、休日が明け、月曜日になって仕事が始まる時、あなたはウォーミングアップをしていますか?実は、精神的な面から考えて、仕事始めの際にもウォーミングアップが重要です。「4割」の力から、徐々にエンジンを上げていくことを意識しましょう。
人の身体には「自律神経」という神経が備わっているのですが、それが大きく関係しているのです。自律神経とは、「意識することなく勝手に動いている神経」のこと。例えば、心臓は、「動かそう!」と意識していなくても常に動いていますよね。これも、自律神経が関与しています。自立神経には2種類あるのをご存知でしょうか?
①交感神経・・日中、アクティブに活動するための神経。
②副交感神経・・リラックスし、穏やかに過ごすための神経。
の2つです。
夜眠っている時には、副交感神経が優位になり、身体と脳をしっかり休めようとします。逆に、朝起きると交感神経が優位になり、活動するために必要な適度な緊張感をもたらします。
通常であればこれは自然な身体のリズムなのですが、ストレスがたまっていたり、疲れがたまっていたりすると、交感神経が優位な状態が持続し、心臓がドキドキしてきたり、息切れしやすくなったり、メンタル的にも不安定になってきます。
こういった時に、休み明けからフルスロットル、エンジンガンガンで仕事してしまうと、自律神経の乱れに追い打ちをかけてしまうことになります。ついアクセルを思い切り踏んでしまいそうになるものですが、ここは、自分自身に「4割だよ。まずは職場に身体を慣らして」と言い聞かせてあげましょう。「無理しないこと」を頑張るのです。
5. まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、ストレスを持続的に発散し、ためこまないようにするために有効な知識をご紹介しました。大切なのは、「自分で自分を追い詰めない」ということです。「誰かに負けたくない」「仕事はいつも100%を出し切らなければならない」こういった信念が自分を追い込んでしまうことがありますが、「健康でいること」、「毎日を楽しく健全に生きること」を置き去りにしてしまうと、いつか必ずツケが回ってきます。ぜひ、自分を大事にしてあげてくださいね!





