いじめ後遺症のカウンセリングを行っている施設をご紹介します。

いじめ後遺症

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こんにちは。心理士の西井と申します。私は新宿・横浜の二箇所にていじめ後遺症に特化した心理カウンセリングを、認知行動療法の知識をもとに行っています。詳しくは、心理相談室HappyFeelingのホームページをご覧ください。

今回は、いじめ後遺症のカウンセリングを行っている施設をご紹介していきたいと思います。

1. いじめ後遺症とは?

いじめ後遺症とは、過去に受けたいじめが心の傷となり、人間関係を構築することに恐怖を感じるようになったり、フラッシュバックを起こしたり、自尊心が低下してしまったりする状態が長期的に続いていることを言います。

・人と長期的な関係を築くことが難しい。

・人の目を気にしすぎてしまう。

・自尊心が低いと感じる。

・すぐに自分が悪いと思ってしまう。

・人と関わることに対して後ろ向きになってしまう。

上記のような悩みの根底にいじめられてしまった経験がある場合、いじめ後遺症となっている可能性があります。

10年も20年も前に受けたいじめの傷が大人になっても癒えておらず、職場やプライベートでネガティブな気持ちが強くなってしまい、悩みを抱えながら生きている方が実はたくさんいるのです。

2. いじめ後遺症のカウンセリングの特徴

「自分がいじめ後遺症に該当するのではないか」と思う方におすすめしたいのが、いじめ後遺症のカウンセリングです。通常のカウンセリング同様、相談者様自らが答えを導き出していけるよう手助けさせていただきます。しかし、いじめ後遺症へのカウンセリングの場合はとくに、以下のようなポイントが重要視されます。

セラピストとの長期的・安定的な関係が鍵

いじめとは、人間関係の中で生じるものです。なので、いじめを受けたことのある人は、人間そのものへの基本的信頼感(basic trust)が低下してしまうと考えられています。

大切なのは、「人の中で受けた傷は、人によって癒す」という視点です。そのためには、相談者とセラピストが長期的な信頼関係を育み、「○○療法を行う」ということだけでなく、関係性そのものが安定して、信頼感に満ちたものである必要があるのです。「人と信頼し合える関係を築けた」ということそのものが、相談者にとってはトラウマを塗り替えるきっかけになるわけです。

自尊心の回復

いじめを受けた経験のある方は、自尊心が低下してしまう傾向にあると言われています。つまり、「自分はここにいても良いのだろうか?」という自己否定感が強くなってしまっている状態です。そこでキーワードとなるのが、認知行動療法と呼ばれる心理療法の中で取り扱われる、「自動思考」や「スキーマ」という概念です。

自動思考・・瞬間瞬間に頭に浮かぶ考えのこと。

スキーマ・・自動思考の前提になっている、より根底部分の価値観・信念。

いじめを受けた経験があると、上記のようなスキーマが自己否定的なものになり、それに伴って自動思考もネガティブなものが現れやすくなります。セラピストと共に時間をかけて、「今の生活」の中で生じる自動思考について考えていく中で、少しずつスキーマを適応的なものに変化させていくことが有効です。

肯定的意味づけ

いじめられた経験は本当に辛いものですが、少し視点を変えてみて、そこから得たものをセラピストとともに見つけていきます。大切なのは、被害者としてではなく苦難を乗り越えた者として再定義するということ。思考の枠組みを変えてみることをリフレーミングと言いますが、これをセラピストと一緒に行う中で、いじめられた経験に対して肯定的な意味づけを行えるようにしていきます。

行動を通して現実に挑戦していく

いじめはとても「悲しい」ものであると同時に、「悔しい」ものでもあるのではないでしょうか。そしてその悔しさをどこへ向けたら良いのか分からず、その気持ちだけが長年自分の中に留まっていることもあるのではないかと思います。

その悔しさを晴らすことができるとしたら・・

私が提案したいのは、自分らしく、自分の価値に沿った人生を歩んでいくということです。人によって、「どんなことをやりたいか」「どんな風に生きていきたいか」という価値観があると思います。まずはその価値観を見つめ、それを実現するにはどうしたら良いかをセラピストと一緒に考えます。

その際に、いじめられてしまった経験による他者への恐怖心やネガティブな思考が邪魔をしてくることもあるかもしれません。しかし、そういった思考に振り回されず、行動を通して否定的な認知に反論し、自分の価値感に近づいていく。いじめ後遺症のカウンセリングの中では、これをゴールに位置づけます。

3. いじめ後遺症に対応したカウンセリングを行っている相談室

ここでは、いじめ後遺症に悩んでいる方を対象としたカウンセリングを行っている相談室をご紹介したいと思います。

Felien(フェリアン)

Felien(フェリアン)は、大阪と京都に二箇所相談室を持つ、カウンセリングや講師依頼を受けつけている団体です。

・現在いじめに遭って辛い思いをしている方へのカウンセリング

・お子様がいじめに遭っているか、遭っていた経験があり、どのように子どもに寄り添うのが望ましいか悩んでいるご両親へのカウンセリング

・過去にいじめを受けた経験があり、今もそのトラウマに苦しんでいる方へのカウンセリング

を行っており、カウンセラーは全員、臨床心理士・公認心理士の資格を持った女性であるという特徴もあります。

心の悩み相談 西新宿カウンセリング

東京都新宿区西新宿に位置する西新宿カウンセリングでは、認定心理カウンセラーにより傾聴を重視したカウンセリングを受けることができます。カウンセラーの方自身がトラウマ経験から回復するまでの辛い道のりを経験しており、今悩んでいる人々に生きる喜びを感じられるようになってほしいという強い想いがあるようです。

まずは安心してカウンセラーに自分の気持ちを話すことで、ありのままの自分を認められるようになっていくことのこと。その上で、最終的には自分らしく人間関係を構築していくことを目指していくようです。トラウマ関連の相談を得意とされており、いじめ後遺症を抱えた方へのカウンセリングにも対応していると思われます。

心理オフィスK

横浜市港北区、JR1横浜線・東急東横線「菊名駅」より徒歩2分ほどの場所に位置する心理オフィスKでも、いじめによるトラウマや後遺症を対象としたカウンセリングを行っています。フルタイムで働いている方も通いやすいよう、夜10時まで開室していたり、土・日・祝日も開室していたりするのもこちらの施設の特徴のようです。

精神分析療法を中心に据えつつも、認知行動療法やEMDRなどの心理療法も幅広く導入しているようです。とくに、いじめ後遺症へのカウンセリングとしては、認知行動療法をおすすめしています。

心理相談室 Happy Feeling

心理相談室HappyFeelingでは、認知行動療法をベースとした、共感的なカウンセリングを実施しています。いじめ後遺症の中でも、「成人いじめ後症候群(APBS)」という病態に焦点を当てているのがこのカウンセリング室の特徴。APBSは、過去にいじめを経験したことがある成人が、会社やプライベートで自分を認められなかったり、他者と関係性を築くことに難しさを感じてしまうことを示します。

認知行動療法やポジティブ心理学を中心に学んできている臨床心理士が、まずは共感的にお話しを伺ったうえで、時間をかけて、「今とこれから」を充実させていくために、二人三脚で問題に向き合っていきます。因みに、心理相談室HappyFeelingはこの記事を書いている私が運営している相談室なのですが、うららか相談室というオンラインカウンセリングもやっているので、こちらからもご相談いただけます。

4. いじめ後遺症カウンセリングの現状

なんとなくお気づきかもしれませんが、いじめ後遺症を専門に行っているカウンセリングルームは、現時点で日本においては決して多くありません。

しかし、いじめ後遺症や人間関係の中での傷つき体験によって自尊心が低くなってしまい、悩んでいる方は数多くいらっしゃるのではないかと思います。

まずは専門家に相談してみていただき、いじめ後遺症に悩む皆様が自分らしく、幸せに生きていかれることを願うばかりです。

5. まずは、自分のお気持ちを話してみませんか?

いじめ後遺症をカウンセリングで克服していくうえでは、信頼できるカウンセラーとの安定的な関わりが重要と言われています。しかし、自分にとって相性が良いかどうかは、なかなか実際に会ってみないと分からないものですよね。

継続的に利用しなかったとしても、まずはカウンセラーに相談してみるということが大切なのではないかと思います。

上手く話せなくても、声が震えてしまっても、嫌われてしまうような気がしても大丈夫。とにかくその気持ちをカウンセラーに話してみていただけると嬉しいです。私を含め、カウンセラーとの素敵な出会いがあることを願っております。