- 東京ディズニーランドや東京ディズニーシーで障害者手帳を提示した場合、どのようなメリットがあるのか知りたい
- 障害があっても、健常者と同じようにディズニーランドやシーを楽しみたい!
本記事では、上記のようなお悩みにお応えしていきます。
ディズニーランドやシーで楽しみたいものの、身体障害、精神障害、知的障害、視覚・聴覚障害などによって十分に楽しめないのではないかと不安を抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、障害者手帳を提示することによって、料金やバリアフリーの面においてメリットがあるのです。
とくに、本記事は以下のポイントを重視して作成しました。
<この記事のポイント>
- 2023年12月時点での最新情報をもとに記事を作成
- 東京ディズニーリゾートの公式ホームページの情報をもとにしている
最新の情報をもとにディズニーランドやシーでの障害者手帳提示のメリットを知れるので、確実な情報をもとに素敵な休暇を過ごすことができるでしょう。
※本記事の情報は、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーのどちらにも対応していますが、以下では両者を合わせて「ディズニーランド」と記載を統一しています。
ディズニーランドで障害者手帳のメリットを得るための書類
まずは、ディズニーランドで障害者対象サービスを得るために必要な書類一覧を以下に記載しました。
- 身体障害者手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 療育手帳(愛の手帳、緑の手帳)
- 被爆者健康手帳
- 戦場疾病者手帳
- 障害福祉サービス受給者証
注意点は、上記いずれかの書類の「原本」を提示する必要があることです。
コピーを提示してもサービスを受けられないので覚えておきましょう。
また、「障害福祉サービス受給者証」は障害者手帳ではありませんが、障害者手帳を提示した場合と同様のサービスを受けることができます。
ただ、「自立支援医療受給者証」ではないので注意が必要です。
例えば、就労移行支援や自律訓練、就労継続支援等を利用されている方の場合、「障害福祉サービス受給者証」を提示することでサービスを受けられます。
ディズニーランドで障害者手帳を提示する2つのメリット
それでは、ディズニーランドで障害者手帳を提示するメリットを紹介していきますね。
主なメリットは、以下に示す2つになります。
- チケットの割引がある
- 列に並ばずにアトラクションを待てる
それぞれ詳しく解説していくので、一緒に見ていきましょう!
メリット①:チケットの割引がある
2020年より、ディズニーランドでは障害者割引が適用されるようになりました。
ディズニーランドでのチケット割引には以下2つのポイントがあるので、覚えておきましょう。
- 2021年より日別変動価格制が導入され、日によってチケット価格が変動する。
- 2023年10月1日より日別変動価格が4段階から6段階に変更。
2023年12月現在、ワンデーパスポートは6段階の料金設定があり、障害者割引だと大人6,500円〜8,700円となっております。
平日はチケット料金が低く設定され、金曜日や土日祝日は高く設定されているわけですね。
以下に、障害者割引に対応した2023年11月現在最新の料金表を記載しました。
<①ワンデーパスポート7,900円のパターン>
対象年齢 | 通常価格 | 障害者価格 | 割引価格 |
大人(18歳以上) | 7,900円 | 6,500円 | -1,400円 |
中人(12〜17歳) | 6,600円 | 5,300円 | -1,300円 |
小人(4〜11歳) | 4,700円 | 3,800円 | -900円 |
<②ワンデーパスポート8,400円のパターン>
対象年齢 | 通常価格 | 障害者価格 | 割引価格 |
大人(18歳以上) | 8,400円 | 6,800円 | -1,600円 |
中人(12〜17歳) | 7,000円 | 6,800円 | -1,400円 |
小人(4〜11歳) | 5,000円 | 4,000円 | -1,000円 |
<③ワンデーパスポート8,900円のパターン>
対象年齢 | 通常価格 | 障害者価格 | 割引価格 |
大人(18歳以上) | 8,900円 | 7,100円 | -1,800円 |
中人(12〜17歳) | 7,400円 | 5,900円 | -1,500円 |
小人(4〜11歳) | 5,300円 | 4,200円 | -1,100円 |
<④ワンデーパスポート9,400円のパターン>
対象年齢 | 通常価格 | 障害者価格 | 割引価格 |
大人(18歳以上) | 9,400円 | 7,400円 | -2,000円 |
中人(12〜17歳) | 7,800円 | 6,200円 | -1,600円 |
小人(4〜11歳) | 5,600円 | 4,400円 | -1,200円 |
<⑤ワンデーパスポート9,900円のパターン>
対象年齢 | 通常価格 | 障害者価格 | 割引価格 |
大人(18歳以上) | 9,900円 | 7,900円 | -2,000円 |
中人(12〜17歳) | 8,200円 | 6,600円 | -1,600円 |
小人(4〜11歳) | 5,600円 | 4,400円 | -1,200円 |
<⑥ワンデーパスポート10,900円のパターン>
対象年齢 | 通常価格 | 障害者価格 | 割引価格 |
大人(18歳以上) | 10,900円 | 8,700円 | -2,200円 |
中人(12〜17歳) | 9,000円 | 7,200円 | -1,800円 |
小人(4〜11歳) | 5,600円 | 4,400円 | -1,200円 |
最大2,200円の障害者割引があることが分かりますね。
また、チケット料金をできる限り安くおさえたい方は、平日を中心に予定を立てると良いでしょう。
最も安い日で、大人6,500円(中人:5,300円、小人3,800円)にてディズニーランドを利用できます。
※障害者割引は、手帳をお持ちのご本人と、同伴者1名までが割引の対象となります。
裏づけがあると安心する方は、東京ディズニーリゾートの公式Webサイトで確認してみてください。
引用:1デーパスポート(障がいのある方向け)について|東京ディズニーリゾート
引用:パークチケット|東京ディズニリゾート
引用:10月以降の東京ディズニーリゾートのパークチケット値上げ、一番安く入園できるのはいつ?|トラベルWatch
メリット②:列に並ばずにアトラクションを待てる
ディズニーランドでは、障害によりアトラクション等を列に並んで待つことが難しい方が、順番が来るまで列に並ばずに待てるービスがあります。
障害特性や症状などにより長時間列に並ぶことに不安がある方には嬉しいサービスですよね。
- ディスアビリティアクセスサービス
- 合流利用サービス
上記が列に並ぶことを避けられる2つのサービスなのですが、微妙に違いがあるのでそれぞれ詳しく解説していきます!
ディスアビリティアクセスサービス
以前は障害のある方のサポートを総称した「ゲストアシスタンスカード」というサービスがありましたが、2019年7月に廃止され、「ディスアビリティアクセスサービス」が開始されました。
ディズアビリティアクセスサービスの特徴を以下に記載します。
- アトラクション等の列に並ばず、パーク内の好きな場所で待つことができる
- 各種障害者手帳(または障害福祉サービス受給者証)の提示が必須
- ご本人のほかグループの方5名、計6名まで利用可能
- キャラクターのグリーティング施設に関してはご本人のほかグループの方9名、計10名まで利用可能
ディスアビリティアクセスサービスでは、障害者手帳や障害福祉サービス受給者証の提示が必須です。
また、ディスアビリティアクセスサービスの利用方法を以下に記載しました。
<ディスアビリティアクセスサービスの利用方法>
- 利用したいアトラクション等のキャストにディスアビリティアクセスサービスを利用したい旨を伝え、ご本人の障害者手帳(または障害福祉サービス受給者証)とグループ全員分のパークチケットを提示。
- キャストがカードにアトラクション利用開始時間を記載してくれる。
- パーク内の好きな場所で利用開始時間まで待つ。
- 利用開始時間になったら再度利用したいアトラクション等へ行き、キャストにカードを渡す。
- 専用通路から案内してくれる。
ディスアビリティアクセスサービスを利用して並ばずに順番待ちをしている間、他のアトラクション等は利用できないので注意しましょう。
食事やお土産等はもちろん利用可能なので、負荷の少ない場所で待つようにするのがおすすめです。
合流利用サービス
合流利用サービスもディスアビリティアクセスサービスと同様に「列に並ばずにアトラクション等を待てるサービス」ですが、以下の点で異なっています。
- 「合流利用サービス」は障害者手帳(または障害福祉サービス受給者証)の提示が不要
- 同伴者は列に並ぶ必要がある
合流利用サービスは、身体障害により車椅子を利用している方や高齢の方、妊娠中の方等が負担軽減のため列に並ばずにアトラクション等の順番を待てるサービスです。
対象は必ずしも「障害者手帳(または障害福祉サービス受給者証)をお持ちの方」に限定していないのが特徴と言えますね。
また、ディズアビリティアクセスサービスとは異なり、同伴者は列に並ぶ必要があります。
ただし、ご本人の介助が必要な場合は同伴者1名に限り、一緒に並ばずにパーク内のどこかで待つことができるようになっています。
<合流利用サービスの利用方法>
- 利用したいアトラクション等のキャストに合流利用サービスを利用したい旨を伝える(障害者手帳や障害福祉サービス受給者証の提示は不要)。
- ご本人(または同伴者1名)のみが列に並ばずに待つ。
- 時間になったら手続きをしたアトラクション等へ行き、キャストに予め書いてもらったカードを渡す。
- 専用通路から案内してもらい、列に並んでいる同伴者と合流する。
障害者手帳や障害福祉サービス受給者証をお持ちでない方でも合流利用サービスは利用可能なので、「手帳は持っていないが列に並ぶのに負荷がかかる」という方におすすめです。
ただ、同伴者は原則列に並んで待つ必要があるので、障害者手帳や障害福祉サービス受給者証をお持ちの方は、ディスアビリティアクセスサービスを利用すると良いでしょう。
引用:バリアフリー|東京ディズニーリゾート
ディズニーランドで障害者手帳を提示する際の注意点
ディズニーランドで障害者手帳(または障害福祉サービス受給者証)を提示すると、以下2つのメリットがあることがお分かりいただけたでしょう。
- チケット代の割引がある
- ディスアビリティアクセスサービス利用できる
ただし、上記サービスを利用する際には必ず知っておきたい注意事項があります。
以下に記載するので、しっかり把握しておきましょう。
障害者割引チケットはインターネットでのみ購入可能
障害者割引チケットは、インターネットで購入する必要があります。
当日パークに行ってからチケットを購入しても障害者割引を受けることはできないので、注意しましょう。
インターネットで障害者割引チケットを購入する方は、東京ディズニーリゾートの公式Webサイトへ移動し、画面をスクロールして「券種から探す」→「障がいのある方向けのチケット」と進んでください。
また、「ディズニーホテル」「オフィシャルホテル」「東京ディズニーリゾート・ウェルカムセンター」であれば、宿泊の方に限り施設内で障害者割引チケットの購入が可能です。
引用:1デーパスポート(障がいのある方向け)について|東京ディズニーリゾート
ディスアビリティアクセスサービスには人数制限がある
ディスアビリティアクセスサービス利用可能人数を以下に記載しました。
- ディスアビリティアクセスサービス:ご本人とグループの方5名=計6名まで
例えばディスアビリティアクセスサービスを10人で利用する場合、障害を持つ方ご本人とその他6名の方は列に並ばずに待つことができますが、残り4名の方は列に並んで待つ必要があります。
ディズアビリティアクセスサービスは待ち時間を短縮できるわけではない
ディスアビリティアクセスサービスは、あくまで「列に並ぶことの負担を避けられる」サービスです。
待ち時間を短縮できるわけではなく、パーク内のどこかで所定の時間まで待つ必要はありますので、念頭に入れておきましょう。
ディスアビリティアクセスサービスを利用中は他のアトラクション利用不可
ディスアビリティアクセスサービスを利用している最中、待ち時間に他のアトラクションを利用することはできません。
とくに冬場だと屋外で過ごす時間が長くなることになりますので、体調管理に注意しましょう。
筆者は、学生時代に同級生とディズニーランドに行った際に風邪をひき、とても辛い思いをした経験があります。
ディズニーランドで風邪をひくと、ぜんぜん「夢の国」ではなくなります…。
寒い時期は暖かい格好をして、ディスアビリティアクセスサービスを利用している時にはなるべく屋内で待つようにしましょうね。
身体障害・聴覚障害・視覚障害がある方へのバリアフリー
ディズニーランドでは、障害をお持ちの方が利用できるバリアフリーがたくさんあります。
以下に一例を記載したので、事前に把握しておくと良いでしょう。
- パレード時の車椅子専用エリア:最前列に車椅子専用エリアがあるので、人混みの中でもパレードを楽しむことができる。
- ディズニーハンディーガイド:現在位置の音声案内、音声ガイド、エンターテイメント施設のセリフや歌詞の字幕表示機能などがあり、視覚障害や聴覚障害があっても、よりパークを楽しめる。
- 触地図ガイドブック:立体的な地図で、施設名やレストランの場所等が点字で記載されている。
その他にも、ディズニーランドには数多くのバリアフリーがあります。
詳しくは、公式Webサイトより「インフォメーションブック」をダウンロードできるので、チェックしておくのがおすすめです。
夢の国で楽しんだ後は、就労移行支援事業所で「現実の夢」を追うのもおすすめ
本記事では、ディズニーランドで障害者手帳を提示するメリットについて詳しく解説してきました。
そして、これからもディズニーランドで楽しい時間を過ごすためにも「就労」の話を少しさせていただけると嬉しいです。
現在障害をお持ちで離職状況にあり、今後就労したいと考えていらっしゃる方には、「就労移行支援事業所」の利用がおすすめです。
就労移行支援事業所とは、障害をお持ちの方が障害者雇用を含む一般就労を目指して準備を行うサービスのことを示しており、ほとんどの方が無料で利用しています。
そして、就労移行支援事業所を利用する際に発行する「障害福祉サービス受給者証」があれば、今回の記事でご紹介したディズニーランドの障害のある方向けサービスの適応対象となるのです。
過去の記事で就労移行支援事業所の概要やおすすめの就労移行支援事業所についてまとめているので、興味がある方は読んでみてください。
まとめ:ディズニーランドで障害者手帳を提示するメリットは大きい!
今回の記事を読んで、ディズニーランドで障害者手帳を提示するメリットが非常に大きいことを理解していただけたのではないでしょうか。
具体的には、以下に示す2つが、ディズニーランドで障害者手帳を提示するメリットです。
- 障害者割引が適用される
- ディズアビリティアクセスサービスにより列に並ばずにアトラクション等を待てる
ぜひ、本記事の内容を参考に、楽しい休暇を送っていただけると嬉しいです!
また、より楽しい休暇を送るためにも、健康を維持しながら働けたら理想的ですよね。
過去の記事では、「障害者雇用」についての記事も書いているので、ご興味のある方は読んでみていただけると嬉しいです。