フロー状態に入るための方法を、心理士が解説します!【仕事や勉強で成果を出すための秘訣】

ポジティブ心理学

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臨床心理士のにっしーです!「心理学で自己実現を後押しする」をモットーにブログを書いています。

さて、皆さんは「フロー状態」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?ざっくり言うと、我を忘れるくらいに何かに没頭している状態です。

実は、このフロー状態を頻繁に作り出せるようになることで、あらゆるメリットがあるんです。今回は、フロー状態に入るための方法を具体的に紹介してみます!

この記事を最後まで読んでいただくことで、「フロー」と友達になり、目標をより効率的に達成し、充実した毎日を生きるヒントが得られるでしょう。

1.フロー状態とは?

フロー状態(フロー体験とも言う)は、ポジティブ心理学の第一人者の1人である心理学者ミハイ・チクセントミハイが提唱した概念です。定義は以下のようになります。

フローとは、人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態をいう。ゾーンピークエクスペリエンス無我の境地、忘我状態とも呼ばれる。

wikipediaより引用

これ、つまり「夢中になっている」状態です。定義を読むとものすごく大それたもののように感じてしまいますが、誰もが生活の中で、「今の自分集中してたな!」と思うことがありますよね。それを「フロー状態」と考えて差し支えないです。難しく考えず、日常に当てはめて考えていきましょう♪

2. フロー状態に入るメリット3つ

フロー状態に入ると、以下のようなメリットがあります。

2-1. パフォーマンスが上がる

フロー状態に入っていると、単純にパフォーマンスが上がります。そして、結果を出しやすくなります。「勉強」を例に出してみましょう。集中して取り組んだ時と、集中せずに取り組んだ時、どちらがテストの成績が良くなるでしょうか?当然、「集中して取り組んだ時」ですよね。仕事でも同様です。フロー状態に入ることで自分の持っている力を最大限発揮できるので、成果が出やすくなります。とくに、自分が得意な領域を認識し、それを生かすよう働くことでフロー状態に入りやすくなります。

2-2. 充実した毎日を送れる

実は、「フロー状態」と充実感や幸福感には深い関係があるんです。これは、ポジティブ心理学の中心的な理論である「PERMA理論」の中に「Engagement(没頭)」という概念があることからも頷けます。

ポジティブ心理学について解説した記事はこちら!

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何かに集中して取り組んだ後、深い充実感を感じたことはないですか?僕はあります。集中してブログを書いた後、「ああ、自分がんばったな」と幸せな気持ちになります。あなたはいかがでしょうか?

3. 自己肯定感が高まる

自己肯定感とは、自分を認められている感覚を示します。誰かから認められたり、褒められたりすることでも自己肯定感は高まりますが、結局は、自分の無意識が、世界で一番自分を見ているんですよね。「フロー状態に入る」ということは、何かに集中して取り組めているということです。これだけでも、無意識が「お、頑張ってるじゃん!」と自己肯定感を高めてくれるわけです。それに、フロー状態が友達になると、自然と結果もついてきます。それによって更に自己肯定感は高まります。

3. フロー状態に入るための条件

お待たせしました!ここからは、フロー状態に入るために最も重要な条件を4つに絞って解説していきます!

3-1. 明確な目標がある

僕は趣味でギターを弾いているのですが、ライブに向けて練習している時の方が、ただ漠然と練習している時よりも圧倒的に練習の量・質ともに高まります。何故なら、目標が明確だからなんです。フロー状態に入るうえで、明確な目標は必須と言えます。「○月○日までに○○を達成する」などと、超具体的な目標を立て、それを紙に記しておくことで、フロー状態へのお膳立てが整います。ちなみに、明確な目標を立てるうえでは、「夢ノート」が役に立ちます。過去の記事で紹介しているのでぜひ!

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3-2. 熟練度と挑戦のバランスが丁度いい

いきなりですが、問題です。以下の4人の中で、最もフロー状態に入りやすいのは誰でしょうか?

Aさん: 最近習いはじめたピアノで「ドレミファソラシド」の練習

Bさん: 最近習いはじめたピアノで「エリーゼのために」を練習

Cさん: 2才の頃からずっと習ってるピアノで「ドレミファソラシド」の練習

Dさん: 2才の頃からずっと習ってるピアノで「エリーゼのために」を練習

正解は、Dさんが最もフロー状態に入りやすいと言えます。人は、熟練度の高いもので、今の自分の実力でギリギリ達成できるような課題に直面した時、最もフロー状態に入りやすくなるのです。

3-3. 集中できる環境が整っている

フロー状態に入るためには、今取り組んでいる1つのことに意識を集中させることが必須です。そのためには、環境を調整する必要がありますよね。友達が話しかけてきている中勉強しても、頭に入るわけがありません。そういった時は、まずは1人で集中できる環境に身を置く必要があります。人によっては無音の部屋が良いかもしれませんし、人によっては多少音が聞こえているカフェのような場所のほうが集中できることもあるでしょう。しかし、いずれにしても「マルチタスク」はダメです。一度に複数のことを行おうとせず、今やっていることに意識を集中させる。これは鉄則と言えます。

3-4. 好きなこと・興味があることに取り組む

あなたにとって、「人生を豊かにしてくれること」とはどんなことでしょうか?人によっては絵を描くことかもしれませんし、人によっては子どもを育てることかもしれません。そんな、好きなことや興味のあることに没頭しましょう。人間というのは、自分の感情に嘘をついているといつかボロが出てきます。好きなことだから集中できるんです。好きまでいかなくても、「興味があること」でokです。僕は、心理学と音楽どっちが好きかと聞かれたら、多分音楽です(笑)でも、心理学には興味がある。だから続けられるんだと思います。

4. 具体的にどうすればいい?

ここまで、フロー状態に入るための条件について解説してきましたが、「でも具体的にどうしたらいいの?」と思った方もいるのではないでしょうか?ここでは、その疑問に明確に答えていきます。

4-1. 結局、「日課」が最強!

僕は、フロー状態に入るうえで最も近道となるのは、作業を日課にすることだと思います。日課というのは、「毎日やること」ですね。英語の勉強でも、楽器の練習でも、PCスキルの習得でも何でも良いのですが、その作業を日課にしていくことで、圧倒的にフロー状態に入りやすくなります。ただ、日課にするうえで大切なのは、やはり「目標」です。自分に合った目標を決めるうえでおすすめなのが、夢ノートを書いてみることです。これだけで今の自分に最も合った目標を決められますよ!

4-2. 1日15分からはじめよう!

日課というのは、「日課になるまで」が大変なんですよね。多くのことは、3日坊主に終わってしまいます。そこでおすすめなのが、15分の作業からはじめること。小さくはじめることで、それはやがて大きくなっていきます。「もう少しやりたいんだけどな」と思っても、あえて15分で終わりましょう。そして、明日また15分やるのです。行動が習慣化されてくれば、少しずつ時間を延ばしていってokです!

4-3. 「儀式」を取り入れる

儀式というのは、「行動のトリガーになるもの」という意味です。例えば僕は、ブログを書く前は必ずコーヒーを淹れます。コーヒーを淹れることがトリガーとなっており、「ブログを書き始める」という行動を促しているんですよね。他にも、行動のトリガーとなるようなものはたくさんあります。

・シャワーに入る

・音楽を聴く

・カフェに出かける

あなたも、自分にあった「行動のトリガー」を見つけてみてください。

※トリガーのコツは、「それ自体が好きな行為」であるものを選ぶことです。例えば、僕はコーヒーの香りが好きなので、「コーヒーを淹れる」というトリガーを起こしやすくなります。すると、それに関連して「ブログを書く」という行動が促されるのです!

5.フローを親友にしよう!

フロー状態というのは、「親友」のようなものです。一緒にいると充実感があって、自分自身のパフォーマンスも高めてくれます。親友は、相性の良い人であることが多いですよね。フローに関してもそれは同じで、自分がもともと好きなこと、得意なことを行っている時に生じやすくなります。まずは、「努力しなくても集中できることは何かな?」と考えてみることもおすすめです。