認知行動療法のワークシート(コラム法)の書き方を解説!

心理学

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認知行動療法のワークシートって、どのように書けばいいの?ポイントが知りたい!

自分で練習するため、認知行動療法のワークシートを無料でダウンロードして印刷して使いたい!

この記事を読むことで、このような悩みを解決することができます。なぜなら、この記事を書いている僕は精神科で心理士として認知行動療法の講義を行ってきており、このようなお悩みに何度もお応えしてきているからです。この記事では、認知行動療法の中でも代表的なワークシートであるコラム法(思考記録表)の書き方、適応的思考を考える際のコツ、よくある疑問などについてお伝えしていきます。この記事を読み終える頃には、効果的に認知行動療法のワークシート(コラム法)を活用できるようになっていると思います。

1. 認知行動療法のワークシートとは?

認知行動療法では、思考や行動を紙に書き込む中で、悩んでいる人自身のセルフコントロール力を高めていただくことを重要視しています。よって、色々な種類のワークシートを活用していくことが多いです。なかでも、代表的なのはコラム法(思考記録表)と呼ばれるワークシートです。コラム法を繰り返し行うことで、自分の認知の特徴に気づき、よりバランスのとれた認知を身につけていくことが重要です。

2.まずはコラム法( 思考記録表)の無料ダウンロードから!

コラム法(思考記録表)のPDFファイル

まずは、上記のリンクからコラム法(思考記録表)のPDFファイルをダウンロードし、印刷してください。この後コラム法の各項目の書き方を紹介していくので、ぜひ手元に印刷したコラム法のワークシートを置いて、実際に書きながら続きを読んでみてくださいね!

3. コラム法の各項目の書き方

YouTubeにて、コラム法(思考記録表)の具体的な書き方について解説をしています。この動画で使用しているコラム法は、上記でPDFをダウンロードできるものになります。まずはコラム法を印刷し、手元に置いてから書き方を学んでいただけたらと思います。

①出来事・状況

自分が今悩んでいることを具体的に記入してみてください。ここでは、感情や認知については書かず、「客観的事実」のみを書くことがポイントです。

例)

×道端で転んでしまって、人に見られたと思って恥ずかしかった。

○道端で転んでしまった。周りには多くの通行人がいた。

上の例は、「人に見られたと思った」という認知と、「恥ずかしかった」という感情が含まれています。対して下の例は、客観的事実のみが書かれているのが分かると思います。このように、具体的に記入することを意識してみてください。

②気分・感情(%)

続いて、「出来事」が起きた時、あなたはどんな感情を抱いていたか記入してください。また、感情の横に、その強さをパーセンテージで記入してください。

例)

「道端で転んでしまった」という出来事に対して・・

羞恥心(90%) 自己嫌悪(80%) 落ち込み(80%)

※「感情」と「認知(自動思考)」は分けて考えます。ここでは、感情を記入するように心がけてみてください。例えば、「みんな自分を見ていて、おっちょこちょいな人だと鼻で笑っていた」というのは、自分が考えている事なので「認知(自動思考)」です。その際の「羞恥心」は感情です。

※感情は複数あっても構いません。また、パーセンテージの大きさは、あくまで主観的なもので大丈夫です。

ちなみに、「気分」と「感情」の違いをご存知でしょうか?「気分」は比較的弱く、持続時間の長い心の動きです。例えばなんとなく不安な気持ちが1日続くことがありますよね。これは「気分」にあたります。対して感情は、比較的強く、持続時間が短い心の動きです。受験の合格通知を受け取った時、「よっしゃー!!」と物凄く嬉しくなりますよね。強く感じていますが、5分もすれば落ち着いてくると思います。これが感情です。

③自動思考

自動思考とは、何か出来事が起きた時に、自然に頭に浮かぶ考えのことです。自動的に頭に浮かぶ思考なので、自動思考と覚えていただければと思います。認知行動療法で言うところの「認知」にあたり、最も重要な概念です。

さきほどの道端で転んでしまった例で考えると、「道端で転んでしまった。周りには多くの通行人がいた」は出来事にあたり、「恥ずかしかった」は感情にあたります。そして、自動思考は「皆自分をバカにしているに違いない」「私は注意力のない人間で、いつもミスばかりしている」などといった表現になります。

嫌な出来事が起きた時、「自分は自分に対して何と言っていただろうか?」「どんな自動思考を抱いていただろうか?」と自問し、記入してみてください。

④根拠

ここでは、自動思考を裏付けるような根拠を記入してください。主観的な判断ではなく、あくまで客観的な根拠です。刑事になったようなつもりで、自動思考を裏付ける根拠を論理的に指摘してみてください。

例)

「私は注意力のない人間で、いつもミスばかりしている」という認知に対して・・

→実際、この前も大事な書類を紛失してしまった。(根拠)

といった具合です。「実際・・」という書き出し方をすると、考えやすいかもしれません。

⑤認知の歪み

認知の歪みは、抑うつ感や不安を感じている人によく見られる、否定的な認知のことです。認知療法の生みの親であるアメリカの精神科医、アーロンベック はうつ病患者と関わる中で、彼らに共通した「認知の歪み」があることに気づきました。

「認知の歪みチェックリスト」を無料ダウンロード

それぞれの認知の歪みの特徴について学ぶことは、コラム法を習得していく上でとても重要です。上記からダウンロードできる「認知の歪みチェックリスト」を何度も読み、覚えるようにしてください。「自分がよくやるなぁ」と思う「認知の歪みパートナー」を見つけることを意識するのもおすすめです。

⑥反証

今度は、自分自身の「弁護士」になったつもりで、否定的な自動思考に対して異議を唱えてみてください。

「異議あり!確かにミスをすることもあるが、回数で言えば、ミスをしていないことの方が圧倒的に多い!」

といったように。こちらも、客観的事実を元に、論理的に反証を考えることが大切です。

⑦適応的思考

ここでは、④〜⑥で書いた内容を踏まえて、より柔軟で合理的な考え、これからの自分にとってメリットの大きい考えを記入していきます。無理にポジティブ思考になることはありません。大切なのは、あくまで柔軟性です。

例)

無理のある適応的思考 → 別にミスをしたっていいじゃないか。

柔軟な適応的思考 → たまにミスはするが、それ以上に長所はある。注意力が欠けているのは今後の課題だから、落ち着いて行動することを心がけよう。

問題そのものを否定するのではなく、問題は受け入れたうえで、「じゃあどうしていけばいいかな」と前向きに考えることが大切なんですね!

⑧気分・感情の再評価

いよいよ、最後のステップとなります!適応的思考を考えた今、あなたの気分は改善しているでしょうか?それともあまり改善していないでしょうか?②で記入した感情をもう一度記入し、パーセンテージがどの程度下がっているかを自己評価してみてください。

例)

羞恥心(90%)→(20%) 自己嫌悪(80%)→(10%) 

落ち込み(80%)→(30%)

⑨気づき

これはオプションですが、コラム法をやってみて何か気づいたことがあれば、下の余白に記入してみてください。「自分は認知の歪みの中でも”一般化のしすぎ”をよくしてしまうことがわかった」など、どんなことでも大丈夫です。

4. 適応的思考の考え方

適応的思考が思いつかない!」という悩みを、これまで何度か耳にしたことがあります。それもそのはず、自動思考のところに記入した考えは、これまで慣れ親しんできた、癖になっている考え方だからです。スポーツや楽器の演奏などでも、「癖」を直すのは難しいですよね。それと一緒で、これまで自分に染み付いてきた認知を変えようとするのは、最初は抵抗感があると思います。そこで、適応的思考を考える際のコツをご紹介してみたいと思います。

メリット・デメリット分析

メリット・デメリット分析は、現在のように考えることのメリットとデメリットを検討することです。「自分はダメ人間だなぁ」という思考を頻繁に抱いている人は、心のどこかで、「そう考えることのメリットがある」と感じているのです。メリットを感じているからこそ、今の思考を変えることができません。

デメリットの方が大きいことが分かれば、「自分の認知の仕方を変えたい!」というモチベーションが高まりますよね。具体的には、以下のように行います。

例)

自動思考:「自分はダメ人間だなぁ」

そう考えることのメリット→自信過剰にならずにすむ、最初からダメ人間と思っておけば、失敗しても落ち込まない

(得点:60/100点)

そう考えることのデメリット→いつも暗い気持ちでいることになる、自信が持てないので新しいことに挑戦できない

(得点:90/100点)

上記のようにメリット・デメリット分析を行った結果、現在の自分の思考は、実はデメリットの方が大きいことが分かりました。得点に出して明確化することで、より適応的な認知を考えることへのモチベーションが高まります。

大切な友達に声をかける時のように、自分にも声をかける

大切な友達が、「自分なんてダメ人間だからさ・・」と言っていたら、あなたはその友達に何と声をかけてあげますか?

僕だったら、以下のように声をかけます。

「ダメ人間なんかじゃないよ!君と一緒にいると楽しくて、君が魅力的だから、僕は君と一緒にいるんだ。ダメ人間の定義がよく分からないけど、もし君が本当にダメ人間だったとしても、僕は君が好きだよ」

このように友達に声をかけてあげる時、友達をおだてていたり、落とし入れたりするために前向きな言葉を投げかけていると思いますか?

少なくとも僕は、そんなつもりで声をかけてはいません。落ち込んでいる友達が自分を認められるよう、前を向けるよう、声をかけています。

しかし、自分のことになるといかがでしょうか。他人が悩んでいる時には前向きな言葉かけをするのに、自分が悩んでいるときには、つい自分を責めてしまいます。それが効果的ではないと分かっているのに、です。

これは、他者と自分で、「2つの基準」を設けてしまっているとも言えます。他者の基準と自分の基準を1つにして、「友達が同じことで悩んでいたら何と声をかけるかな?」と考えてみてください。

「〇〇さんならなんと言う?」と考える

自分の認知は、つい凝り固まってしまうものです。なので、広い視野を持つようにして、自分の「認知の幅」を広げていくことは重要といえます。凝り固まった認知で生活することは、とても小さなレンズで世界を見ているようなものです。

「認知の幅」を広げる上で有効なのが、「○○さんなら何と言う?」技法です。自分が尊敬している人や、好きな人なら、今の悩みに対して何というかを想像してみてください。

・友人

・家族

・有名人

・漫画やアニメのキャラクター

など、自分が尊敬している人・好きな人であれば、誰でも大丈夫です。

例えば、どの車を買おうか悩んでいて、「自分はいつも優柔不断だ。情けないな。」と思っているとしましょう。

ロック歌手の矢沢永吉さんなら何と言いますか?

きっと、「買っちゃえ!日産」と言うでしょう。(笑)

今のは冗談ですが、色んな人の認知を想像することにより、幅広い考え方を自分の中に取り入れていくことができます。注意した方がいいのは、「ネガティブな事を言いそうな人の認知」は想像しない方がいい、と言う事です。自分のことを全否定しそうな人の認知を想像したところで、かえって気分が暗くなるだけです。ぜひ、自分が尊敬する人、好きな人の認知を想像するようにしてみてください。

5. コラム法の元になっている理論

コラム法が認知行動療法の中でも代表的なワークシートである理由は、認知行動療法の中でも最も基本的で、代表的な理論が背景にあるからです。その2つの理論とは、アルバート・エリスのABCDE理論と、アーロンベックの認知療法です。

アルバート・エリスのABCDE理論

アルバートエリスは、非合理的な信念(認知)が、抑うつや不安を作り出すと考えました。そして、出来事が起きてから非合理的な信念によって抑うつや不安などの結果が生じ、治療を通して合理的思考を身につけ、気分が改善するまでの過程をABCDEという5つの頭文字を使って説明しました。

A・・Activating Event: 出来事

→抑うつや不安の「きっかけ」となった出来事です。

B・・Belief: 信念

→出来事に対する自分の感じ方・考え方です。「認知」と同じ概念と考えていいでしょう。

C・・Consequence: 結果

→Belief(信念)の結果生じる、抑うつ感や不安です。

D・・Dispute:論駁(ろんばく)

→治療者がクライエントの非合理的な信念を論駁(ろんばく)することにより、合理的な信念へと導いていきます。

E・・Effect:効果

→論駁の結果、クライエントは合理的な信念を身につけ、抑うつや不安の改善といった「効果」を手にします。

A・B・Cはクライエントが陥っている悪循環を説明しており、D・Eは治療と治療による効果を説明していると言えるでしょう。アルバート・エリスによるABCDE理論は、「非合理的な信念を指摘し、合理的な信念に正していく」という特徴を持っています。

アーロン・ベックの認知療法

アーロン・ベック の認知療法も、基本的な考え方はエリスによるABCDE理論とほとんど一緒です。ベックの場合は、「自動思考」という概念や「認知の歪み」という概念を重要視しています。

①悩んでいる出来事や現在の気分・感情について話し合う(鬱や不安を評価するための心理テストを用いることも)

②そのときの自動思考を振り返る

③自動思考の中に含まれる認知の歪みについて検討する

④より適応的な考え方について一緒に考える

⑤現在の気分や感情、気づきなどについてフィードバックの時間をとる

アーロン・ベック は、精神科医としてうつ病患者の治療を行っていく中で、彼らには共通した「認知の歪み」があることを発見しました。ベックは、患者が抱える認知の歪みについて話し合い、より適応的な認知を模索していくことを重要視しました。

アルバート・エリスによるABCDE理論とアーロン・ベックによる認知療法は似ていますが、

・エリスは思考の非合理性を指摘し、合理的な思考を身につけていくことを重要視した。

・ベックは自動思考に含まれる認知の歪みを特定し、より適応的な認知を身につけていくことを重要視した。

という点で微妙に違っています。

どちらの考えも、「認知が気分や感情を決める」という意味では一緒です。柔軟に取り入れていくことが大切と言えるでしょう。

コラム法には、「根拠」「反証」を記入する欄があったと思います。これは、どちらかというとエリスの考えを汲んだ項目です。そして、「自動思考」や「認知の歪み」を記入する項目は、ベックの考えを汲んだ項目です。そう、コラム法は、エリスとベックという、2人の認知行動療法の巨匠の考えを取り入れて作られているのです!

6. コラム法Q&A

コラム法を実施していく中で、これまで寄せられた疑問や質問をまとめてみました。実施の際の参考にしていただけると嬉しいです。

Q1. カウンセリングを受けて実施した方がいいの?

→カウンセリングの中でコラム法を行うメリットは、カウンセラーと信頼関係を築きながら、その都度今の気分や認知について、話し合いながらワークを進めていける点です。専門的なアドバイスを細やかに聞きながら進められる点では、メリットが大きいと言えるでしょう。現在の精神的な健康度が高く、1人で行ってメリットを感じているのであれば、そのまま自習していく形でも良いと思います。しかし、精神的な健康度が下がっており、ワークに取り組むことに負担を感じるなら、カウンセラーと一緒に行っていくこともおすすめです。

Q2. コラム法の効果って?

→コラム法の最大の効果は、「セルフマネジメントの力が身につくこと」だと思います。自分で自分の認知を振り返り、より適応的な認知を見つけて気分を改善させることは、「自分の中にカウンセラーを作ること」です。そうすることで、より長期的な気分の安定、そして人生の充実を得ることが出来ます。

Q3. 過去のことを思い出すと辛くなってしまうが、それでも続けた方がいいのか?

→過去のことを思い出して辛くなる場合、無理に取り組まなくても良いと思います。それでも向き合いたい場合、やはりカウンセラーと一緒に取り組んだ方が安心でしょう。また、過去のことではなく、「傘を忘れてしまった」など、「現在の些細なストレス」を題材にコラム法に取り組むこともおすすめです。「適応的な認知を身につけるトレーニングをする」という意味では、それだけでも十分に効果的といえます。

Q4. 不安にも効果的?

→不安にも効果的です。「出来事」のところには、「2日後に試験が控えている」など、未来の出来事を書くようにします。そして、「絶対落ちるに違いない」といった否定的な認知について振り返り、適応的思考を考えることで、不安を軽減させたり、より前向きな行動を起こすことにつながります。

Q5. 数をこなせばこなすほど、気分がよくなるの?

→数をこなすことも確かに大切ですが、「100回書いたから、100気分が良くなる」というものではありません。大切なのは、「ホットな認知」を扱うことです。ホットな認知とは、今の自分の感情が強く動かされている認知です。列を並んでいて人が横入りしてきた時、「なんだこの人は!なんて非常識な人なんだ!」と強い怒りを感じたとします。この、「なんだこの人は!なんて非常識な人なんだ!」という認知は強い怒りを生み出しているので、ホットな認知といえます。こういった出来事が起きた時に、すかさずコラム法を書いてみましょう。より効果的なトレーニングとなります。

Q6. コラム法に記入してみたけど、あまり変わった気がしない・・

→コラム法に記入してもあまり気分が変わらない場合、いくつか理由があります。1つは、「適応的思考に無理がある」というパターンです。例えば上司にミスを指摘されて落ち込んでいるとしましょう。適応的思考として「ミスをするのが人間だ。自分は悪くない」と考えても、ちょっと無理がありますよね。これは、現実から目を背けた考え方だからです。そうではなく、「ミスをしたのは確かに悔しい。しかし、今回のようなミスを防ぐための予防策をノートに書き出してみよう」といったような、現実を受け入れたうえで考えた適応的思考の方が、気分を改善してくれるのです。

また、気分が「すぐに」変わったり、「劇的に」変わると思っていませんか?コラム法は、特効薬ではありません。それよりは、日々筋力トレーニングを繰り返し、徐々に健康的な体が手に入るプロセスと似ています。日々、適応的な思考を育てていく中で、ふと振り返ってみると、「気分が安定していることが多くなったな」「問題への対処スキルが高まったな」という成長を感じるようになるのです。

Q7. 認知行動療法に向かない人って?

→「認知行動療法に向かない人」は、認知行動療法を試してみたけど、「合わないと感じた人」ではないかと思います。つまり、やってみないと分からないということです。基本的には、認知行動療法の理論は人間一般に適応できるよう、科学的な研究によって導き出されたものです。なので理屈上「合わない人はいない」と言うこともできると思います。ただ、自分の気分や感情、認知を言語化するのが苦手であったり、認知と向き合うことに抵抗があったり、その「方法論」に苦痛を感じる場合、もしかしたら「合わない」のかもしれません。しかし、マインドフルネスやイメージを使った認知行動療法のワーク、行動にアプローチする技法などは必ずしも「思考の言語化」を必要としません。数多くある技法の中から、自分に合った技法を選択することも大切かもしれませんね。

7. コラム法以外の認知行動療法のワークシートについて

今回は、認知行動療法の中でも代表的なワークシートである、コラム法について詳しくお話ししてきました。実は、他にも、不安階層表TIC-TOC分析メリット・デメリット分析日常活動記録表・・などなど、様々なワークシートが開発されています。そして、これらのワークシートは、認知行動療法を支えている理論に基づいてつくられています。なので、とりあえずワークシートをやってみよう!と考えるよりも、理論とセットで学んでいった方が、より身のあるワークを行えると思います。今後、その他のワークシートもご紹介して行けたら嬉しいです。今回ご紹介したコラム法は、認知行動療法の中でもよりベーシックなものです。よって、まずはコラム法に集中的に取り組んでみるのもおすすめです。

8. まとめ

以上、今回はコラム法の書き方について、無料ダウンロード可能なワークシートを元に解説させていただきました。個人的には、「日記」を書くようなつもりで、まずは気軽に取り組んでみることがおすすめです。ぜひ、生活の中に取り入れてみてくださいね!

コラム法をはじめとして、認知行動療法はセラピストと一緒に取り組んでいくこともおすすめです。なぜなら、認知行動療法は「協働的経験主義」という考えを大切にしているからです。協働的経験主義とは、クライエントとカウンセラーがチームを組み、二人三脚で問題に立ち向かっていく考えです。

一人では前に踏み出すことが難しくても、カウンセラーと一緒に考えていくことで、より問題解決が容易になることもあります。この記事を書いている私は、横浜で認知行動療法をベースにした心理カウンセリングを個人規模で行っています。こちらもぜひご検討いただけますと幸いです。

横浜市の心理相談室HappyFeeling